ワンルームマンション投資で資産形成はできない
ワンルームマンション投資が盛んですが、基本的に業者さんが持ってくる物件に関しては資産形成できないものがほとんどですね。業者さんの利が乗りすぎており、買った瞬間に相場から2,3割負けるものが基本になっているからです。
自分で値踏みをして、コツコツと築古ワンルームを買って拡大していく投資家さんもいらっしゃいますね。こちらのケースは別です。上手な方は上手に広げています。ただし、レバレッジが効かないことが多く、それなりに時間はかかりますね。
しかし、現金購入だと少なくとも破産などすることはないですから、これは投資スタンスによりますね。
さて、今回はワンルームマンションを2棟購入したが、投資方針を変えたいという方からのご質問を紹介します。
ワンルームマンション投資のCFが良くないので撤退したい
たぱぞう様
はじめまして。数年前よりブログを拝見し参考に投資活動を行っております。
私37歳で妻・子1人持ちです。年収は1150万円ほどですが(今年から大きく上がりました)、現総資産は1千万に満たず投資で増やしていきたいと考えています。今回ご相談させていただきたいのは不動産と節税に関してです。
このご時世に恵まれたことに今後も年収が上がっていく見込みのため、節税を最大化できる投資をしていきたい一方で、現在所持している不動産2件の扱いをどうするか検討しています。
<物件情報>
◆新築ワンルームで購入1件 収支-0.6万円
- 場所:城南外縁部
- 構造:RC造
- 購入価格:2820万円
- 金利:1.7% 元利均等
- ローン:35年
- 賃料:90,725円
- 管理・修繕:6100・2000円
◆中古ワンルームで購入1件 収支+1.9万円
- 場所:城東好立地
- 構造:RC造
- 購入価格:2750万円
- 金利:1.9%
- ローン:45年
- 賃料:102,500円
- 管理・修繕・管理手数:4900・1210・1404円
上記2件とも所有期間5年以降で売却したいと思っています。時すでに遅しですが不動産で資産形成しなくても投信・ETF、株で資産形成していけば十分である一方で、節税の手段としては少額なためです。年収次第ですが私の同僚も実施している木造・築古・一棟で短期減価償却を検討中です。
新築に関しては、大手企業との法人契約物件であることや生命保険代わりにもなることも理由に購入しました。ただ元利均等で全く元金が減らない状況、あるいは新築ワンルーム投資に関する世の情報を鑑みるとタイミング見て早くに手放したいがマイナス収支を懸念している所です。
中古に関しては、今後どうなるかは不明ですがタイミング見てプラスで売却できる想定です(業者からは売却価格3千万円超えで提示あり)。
上記保有不動産の出口戦略と今後の節税対応(木造・築古・一棟で短期減価償却など)についてご意見お聞かせいただけますでしょうか。宜しくお願い致します。なお、ご意見頂戴するに当たって不足情報があればご指摘いただけますと幸いです。
<その他資産状況>
- 年収1150万円
- 預金200万円
- 株式300万円
- 投信280万円
ワンルームマンション投資から切り替え、路線変更をしていくということ
結論から申し上げますと、売却したほうがいいでしょうね。幸いにして中古がプラスの公算ということですから、新築と相殺できれば最高です。よろしくないケースとしては、売却価格が残債を大きく下回り、手出しが必要になることですね。
もっとも、最悪のケースでは残債が手持ち資金さえも上回り、売るに売れないという状態になることもあります。新築ワンルームマンション投資では珍しくないですが、そうなると資産形成の回り道ということになります。
立地と客付けが良ければ、持っておいて残債が減るのを待つということも選択肢としてはありますね。とはいえ、元金均等だと現実的ですが、元利均等だとなかなか残債も減りません。
木造築古一棟での4年減価償却は有効ですね。少し前までは海外不動産の土地建物比率を考慮した、海外築古が人気がありました。しかし、税制改革で個人は塞がりましたね。
また、この木造築古一棟の最大の壁は融資ですね。今は耐用年数切れは融資がほとんど付きませんね。
いずれにしても、本業がしっかりされていますから、まだまだここから逆転は可能です。返済計画と市況を見ながら短中期での売却、仕切り直しをお勧めしますよ。あとはメールをした通りです。
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