分散投資の考え方と、おすすめの投資の仕方
分散投資という考え方が広まり、知識も共有されつつあるように思います。こちらのブログは、基本的にはTwitterや検索から来られる方、それから毎日読んでくださる方、そういう読者さんが多いのですね。
書籍を出版したことで読まれ、訪問される方もいらっしゃいます。今日は、書籍を購入された方からのご質問を紹介します。
投資信託を使って分散投資を始めています。
はじめまして。たぱぞうさん、子供(現在11歳・9歳)を二人出産後に資産運用の必要性を感じ、投資信託を始めて約8年が経ちました。
44歳の会社員(女性)です。
自分なりにいろいろな投資家さんの本などで情報収集して教育資金や老後資金をわずかながら貯めているところです。
ネット証券はSBI証券です。分散投資がよいとのことで老後資金は1000円ずつ11商品毎月積み立てています。(113万)
ETFもわずかですがSPDRゴールド(7.6万)もあります。
ロボアドも毎月1万ずつ(ボーナス月は2回/年1.5万)投資しています。(63万)
教育資金として子供名義でジュニアNISAでそれぞれ1.5万×2人分毎月5商品に投資しています。(115万×2)
今日たまたま本屋さんで、たぱぞうさんの本を見つけて購入し、気になる記事だけですが少し読みました。米国株投資をすすめていること、ネット証券をおすすめしているのが気になりました…。(とてもわかりやすく感銘を受けました。)
多少のリスクは覚悟していますのでズバリ今からでも変更した方が良いところなどがあれば教えてほしいと思いましてずうずうしいのですがメールいたしました。いつでもいいのでお返事待っています。
分散投資とは、リスクを分散するということ
分散投資とは、投資先を分散することでリスクを分散していく、マイルドにしていくということですね。以前は非常に難しかったのですが、今では非常に簡単になっています。理由は、投資信託の信託報酬が下がり、良い商品が増えたからです。
一昔前は、個別株や生債券、あるいは社債でポートフォリオを手作りしていくしか無かったわけですから、隔世の感がありますね。
分散投資にはいくつか基本になる考え方がありますので、それをご紹介したいと思います。
国際分散投資という考え方
まず、国際分散投資という考え方があります。これは、世界中の株式に分散をしていくという考え方ですね。インデックス投資においては基本中の基本と言って良いでしょう。
この考えに沿った商品ならば、eMaxis Slimオールカントリーなどが視野に入ってきます。ETFならばVTやACWIですね。
米国株分散投資という考え方
次に、米国株での分散投資という考え方があります。米国株数百銘柄から数千銘柄に投資をするという考え方です。私がおすすめしているのはこのやり方になります。ただし、インデックス投資においては、やや傍流と言って良いですね。
- 楽天VTI、SBI・V全米株
- SBIバンガードS&P500、もしくはVTI
- eMaxis Slim米国株式
などが対象になります。ETFならば、VOO・IVV・VTIという選択ですね。
債券やリートなどアセットそのものを分散させるという考え方
先に述べたやり方は、地域を分散させたやり方になります。全て株式ですので、ある程度似た動きをします。例えば、米国株だけが暴落して、日本株が上がるということは昨今ではほとんどありません。
1980年代までは「米国株の暴落を日本株が防波堤のように支えた」というように地域性が生きた時代がありました。しかし、グローバリゼーションがここまで進むと、少々考えにくいですね。米中貿易摩擦にみるように、世界経済はある意味では一体化しつつあるのです。
そのため、債券や金などで分散をさせようとする考え方ですね。ロボアドをされているということですから、ポートフォリオを見ると、一目瞭然で理解ができるところかと思います。
ただ、個人でそのようなポートフォリオを作るのは、リバランスが少々面倒ですから、私はざっくり以下のようにすれば良いと思っています。米国ETFを使うならば、このようにします。
- 米国株のVTIと米国債のBND
- 世界株のVTと世界国債のBNDX
私は前者の考え方をおすすめしていますね。
株と債券以外にも分散をさせるならば、バランスファンドになる
地域とアセットの分散を同時に1つで済ませたいならば、以下の商品があります。
- eMaxis Slimバランス
株式は、日本・先進国・新興国に分散してくれます。
アセットは、株・債券・不動産に分散してくれます。
このような分散の仕方になります。1つのやり方として完成されていると言って良いでしょう。
分散投資はシンプルに、商品数を厳選すると良い
ETFや投資信託は、1商品で分散投資ができるようになっている金融商品です。そのため、多くのETFや投資信託を買う必要はありません。最初に投資の方針を決めて、あとはその通りのやり方を続ければよいということになります。
分散投資というと、多くの商品を網羅しなくてはいけないような言葉の響きがあります。しかし、横断的に多くの商品を買うと管理が面倒になります。私は、基本的には少ない商品で管理をしていくことをおススメしています。
新たに積み立て投資を始める際に、どのような視点で購入するのか、決めた上で積み立ての設定をすると良いですね。
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