両にらみ作戦を意識する相場状況
手元資金が潤沢である場合、一括投資か分割投資か意見が割れますね。人によってリスク許容度が大きく違いますから、考え方が違うのは当然です。
同時に、どのアセットに投資をするのかも意見が割れます。例えば、米国株と全世界株ですね。不思議と、株式と不動産はすみわけがされており、どちらが良いという話はあまり議論になりません。
私はその両方に取り組んでいます。両方とも手堅くやれば、安定的な良いアセットになりますね。
手元資金が厚い場合、コツコツとペーパーアセットへ投資をしつつ、不動産物件も待ち続けるという作戦があってもよいでしょう。そうです、両にらみでとりくんでいくのですね。
相場が高く、ペーパーアセットに一気に投資しにくい環境では特に採用されてよい作戦です。いくつかの事例を見てみましょう。
起業がうまくいった資金があるので、これを投資に回したい
初めて質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
数年前に、それまで努めていた会社を退職し、スタートアップを起業しました。それからさらに数年後、運良く上場企業のグループに加えてもらうことが出来、数億円でexitする形となりました。
その資金を元に2社目の起業を考えましたが、そのタイミングで家業の承継をすることになり、起業は諦めて事業承継をいたしました。
現在家業であった事業の代表をしております。質問としては、現在exit先の株を約2億円ほど保有しております。
この会社も今後5年は順調に成長を望めると考えておりますが、万が一のことを考え、2億円のうち半分ほどをetfなどに回そうと考えております。
現在金融以外の不動産等の資産はほとんど持っておりません。たぱぞうさんであれば、この資産をどの様に運用されますでしょうか。参考までにお聞かせ願えますと幸いです。よろしくお願いいたします。
手元資金が手厚いので、両にらみ作戦で相場に臨みたい
2億円のご資産があるということですね。そのうちの1億は集中投資の形になりますが、元の勤務先に投資をしておく。のこりの1億円を投資に回すということですね。
私ならば、両にらみ作戦で臨みます。
毎年2000万ずつ、5年かけてS&P500に円建てで投資しつつ、同時に不動産物件が出ないかを見ておきます。手元資金がないと後者は投資ができません。かといって1億円をそのまま置いておくのはもったいないですね。
めったに良い物件は出てきませんから、出てこないならばそのまま1億円を米国株に投資をする、という流れになります。手元のキャッシュが豊富な場合は、このように両にらみ作戦を採用してもよいでしょう。
途中で暴落などが起き、明らかにリターンが米株の場合が高い場合は手元資金を出動させるということもできます。不動産をしない場合でも、5年に分けて投資をしていく中で知識や経験が蓄積されてきますから、その時点で米国株投資を加速させてもよいでしょう。
焦らず急がず、今はそういう相場だということです。
給与所得と不動産収入をどのように運用していくか
たぱぞうさま。いつもブログ拝見させていただいております。
毎度貴重な情報ありがとうございます。今後の資産運用についてご相談させて頂ければ幸いです。簡単に当方の現在の状況を説明させていただきます。
- 家族構成 私35歳、妻35歳・息子2歳
- 賃貸マンション住み
- 世帯年収は1000万円程
資産
- 相続で土地の相続をしており、現在その土地は地元企業に貸しています。家賃収入は月40万程度
- 貯金2000万
- 投資はSPYD600万のみ
今後、安定的な投資を行いながら資産形成を行いたいと考え、米国ETFの購入を検討しております。積み立てNISAやideco等は全くしておりません。今後は、上記家賃の40万は全額月々積み立て投資に回す予定です。
たぱぞう様が上記状態の場合、NISAの活用や、どの様な資産運用をされるのかご教授頂けませんでしょうか?当方、投資については最近勉強を始めた初心者レベルです。宜しくお願い致します。
不動産所得を増やして法人化するか、米国株投資一本か
やはりこのような場合も両にらみ作戦になりますね。不動産の収入がすでに500万近くありますね。既存物件を担保としてさらに不動産を増やし、ゆくゆくは法人化を図るというのも手でしょう。
そうでない場合は、ペーパーアセットの投資をしていくということになります。土地の様子がわかりませんので断言はできませんが、好立地ならばそれこそ債券的な安定運用ができることになります。つまり、ペーパーアセットでのリスクがとりやすいということです。
私ならば、担保に入れて不動産所得を増やし、法人化を当面の目標とします。そのうえで、株式の積み立て投資もしていきますね。両にらみ作戦です。
資産性の高い不動産、米国株、それぞれ驚くような利益が出るわけではないですが、やはりアセットとしては長期で運用していくならば安定的なリターンが望めるよいアセット、甲乙つけがたいですね。そういう場合は両にらみでどちらにも動けるような投資方法もあるということです。
視野を広く、状況によってしなやかに投資していくという姿勢が大事ですね。
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どちらもよいですが、特性を踏まえた投資をしたいところですね。
お勧めしない、割高な物件は避けたいところです。
同じく、やはり言われるがままに投資をすると大変なことになるということですね。