世界の石油生産量ランキング100、2017年版
世界の国別石油生産量ランキングです。一日当たりの生産量です。単位はバレル(バーレル、barrel)です。なお、1バレルは、約158.9リットルになります。ロシア、サウジアラビア、アメリカのトップ3が圧倒的であることが分かります。
また、ペトロチャイナの中国、北海油田を持つイギリス、ノルウェーもランキング上位に位置します。ブラジルはペトロブラスの経営が不安定でしたが、しっかりランクインしています。ぺメックスのメキシコも世界最大級の生産量と言って良いでしょう。
※画像はエクソン(XOM)のサイトから
注目はカナダです。オイルサンドの開発により、有力産油国へと変貌を遂げました。国別石油埋蔵量ではベネズエラ、サウジアラビアに続いて3位になっており、実に世界の石油埋蔵量の10パーセントを占めるまでになっています。
順位 | 国名 | (BBL/DAY) |
1 | ロシア | 10,250,000 |
2 | サウジアラビア | 10,050,000 |
3 | アメリカ | 9,415,000 |
4 | 中国 | 4,278,000 |
5 | イラク | 4,054,000 |
6 | カナダ | 3,677,000 |
7 | イラン | 3,300,000 |
8 | アラブ首長国連邦 | 2,820,000 |
9 | クウェート | 2,562,000 |
10 | ベネズエラ | 2,500,000 |
11 | ブラジル | 2,437,000 |
12 | ナイジェリア | 2,317,000 |
13 | メキシコ | 2,302,000 |
14 | アンゴラ | 1,842,000 |
15 | カザフスタン | 1,653,000 |
16 | ノルウェイ | 1,610,000 |
17 | カタール | 1,532,000 |
18 | EU | 1,411,000 |
19 | アルジェリア | 1,370,000 |
20 | コロンビア | 1,006,000 |
21 | オマーン | 982,000 |
22 | イギリス | 893,300 |
23 | アゼルバイジャン | 848,500 |
24 | インドネシア | 785,900 |
25 | インド | 761,000 |
26 | マレーシア | 654,200 |
27 | エクアドル | 543,100 |
28 | アルゼンチン | 532,200 |
29 | エジプト | 511,600 |
30 | リビア | 404,000 |
31 | ベトナム | 333,400 |
32 | オーストラリア | 322,300 |
33 | コンゴ共和国 | 269,000 |
34 | 赤道ギニア | 250,000 |
35 | タイ | 248,200 |
36 | トルクメニスタン | 243,100 |
37 | 南スーダン | 220,000 |
38 | ガボン | 213,300 |
39 | スバールバル諸島 | 194,300 |
40 | デンマーク | 156,300 |
41 | チャド | 120,000 |
42 | ブルネイ | 115,300 |
43 | ガーナ | 102,400 |
44 | イタリア | 100,200 |
45 | カメルーン | 95,960 |
46 | パキスタン | 90,210 |
47 | ルーマニア | 82,650 |
48 | トリニダードトバゴ | 78,630 |
49 | 東ティモール | 67,150 |
50 | スーダン | 64,770 |
51 | ウズベキスタン | 60,130 |
52 | ペルー | 58,010 |
53 | ボリビア | 55,610 |
54 | パプアニューギニア | 52,600 |
55 | バーレーン | 50,000 |
56 | キューバ | 50,000 |
57 | トルコ | 48,510 |
58 | ドイツ | 48,060 |
59 | イエメン | 47,600 |
60 | チュニジア | 47,100 |
61 | ニュージーランド | 41,280 |
62 | ウクライナ | 35,910 |
63 | コートジボアール | 33,000 |
64 | シリア | 30,000 |
65 | オランダ | 27,300 |
66 | ベラルーシ | 26,080 |
67 | フィリピン | 24,120 |
68 | モンゴル | 23,180 |
69 | セルビア | 20,330 |
70 | アルバニア | 20,160 |
71 | コンゴ民主共和国 | 20,000 |
72 | ニジェール | 20,000 |
73 | ポーランド | 18,420 |
74 | スリナム | 17,000 |
75 | フランス | 16,670 |
76 | オーストリア | 16,500 |
77 | ミャンマー | 15,000 |
78 | クロアチア | 12,420 |
79 | ハンガリー | 12,000 |
80 | グァテマラ | 10,040 |
81 | チリ | 6,260 |
82 | モーリタニア | 5,247 |
83 | スペイン | 4,652 |
84 | 日本 | 4,247 |
85 | バングラデシュ | 4,000 |
86 | 南アフリカ | 3,000 |
87 | チェコ | 2,836 |
88 | リトアニア | 2,000 |
89 | ベリーズ | 2,000 |
90 | ギリシア | 1,077 |
91 | キルギス | 1,000 |
92 | ブルガリア | 1,000 |
93 | バルバドス | 1,000 |
94 | ジョージア | 800 |
95 | イスラエル | 390 |
96 | スロバキア | 200 |
97 | 台湾 | 196 |
98 | タジキスタン | 182 |
99 | モロッコ | 160 |
100 | ヨルダン | 22 |
Welcome to the CIA Web Site — Central Intelligence Agency
※データソースはCIAです。2015年のデータをベースにしています。
石油輸出国機構(OPEC)は以前ほどの力を持たない
価格決定力という意味において、OPECは以前ほどの力を持っていません。これは、ランキングを見ても分かるように、以前より中東以外の地域の産油量が多くなったということに尽きます。
例えば、ロシア、中国、アメリカ、カナダといった国は生産量においてトップ10に入りますが、OPECには入っていません。寡占的な市場支配で絶大な価格決定力を誇ったOPECですが、有力産油国との協調減産が無ければ効果的な政策が打てないことになります。
価格決定力はセブンシスターズからOPECへ、そして地域分散の時代を迎えていると言えます。
そのため2017年に入り約100万バレルの減産合意をしたOPECですが、ロシアやメキシコなどの産油国の減産も価格安定に大きな役割を果たしています。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国の顔ぶれ
サウジアラビア、イラク、イラン、アラブ首長国連邦、クウェート、ベネズエラ、アンゴラ、ナイジェリア、アルジェリア、カタール、リビア、エクアドル、ガボン、の13カ国が加盟国です。
石油生産量ランキングでもサウジ、イラク、イラン、アラブ首長国連邦、クウェートは圧倒的です。
OPEC加盟国で、ベネズエラ(南米)、アンゴラ(アフリカ)、ナイジェリア(アフリカ)、アルジェリア(アフリカ)、リビア(アフリカ)、エクアドル(南米)、ガボン(アフリカ)はそれぞれ中東外に位置します。
注目される協調減産、価格調整
シェールオイルの登場で原油価格が崩れました。原油価格の安値安定は同時に原油依存の大きい国の財政を直撃します。それを考えると今後も協調減産、価格安定の試みは続くでしょう。
しかし、様々な思惑を超えて個性の強い産油国各国の足並みがそろうのかどうか、注目されます。
関連記事です。
セブシスターズの流れを組むBPです。
石油開発業界の雄です。
民間石油会社最大のエクソンです。スタンダード石油の嫡流です。