たぱぞうの米国株投資

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三菱自動車の不正は焦りの表れ?自動車業界再編のキッカケになるか!?

不正は決算書から読み取れない

 いつも不正は突然にやってきます。

 三菱自動車は決算は空前絶後と言って良い好調ぶりでした。

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 純利益の伸びには目を見張るものがあります。ROAも年々向上しており、経営状況が改善されつつあった状況が伝わってきます。不正が無ければ、株を買いたくなってきます。しかし、自動車業界への投資は今後かなり難しいと言って良いでしょう。

 なぜでしょうか。

いずれコモディティ化から逃れられない自動車産業

 製造業というのは革新的な発想から新製品が生まれます。昔で言うと、ソニーのウォークマンがそうでした。そして、近年ではアップルのスマホがそうでした。MS/DOSのパソコンもそうですね。

 しかし、パソコン業界の盟主と言って良いIBMがレノボにパソコン部門を売却したのは、時代を考えると英断と言えます。

 

 開発途上国の会社でも模倣品が作られるようになると、低価格競争になり、製品の成熟とともに差別化がほとんどできなくなります。そして、先進国の企業ほど利益が出なくなります。人件費をはじめとする諸経費が高いからです。

 

 自動車は部品が多く、エンジンを始め、広いすそ野の工業力が必要なことから長くコモディティー化からは逃れてきました。

 

 しかし、近年インドや中国企業の自動車販売台数の伸びが目覚ましいです。日本でも日産マーチなど国内メーカーによる外国産車が出ています。

電気自動車の広がりが業界地図をガラリと変える

 電気自動車はモーターで走ります。部品の必要点数が化石燃料のエンジンとまるで違います。すると、参入障壁がぐっと下がり、途上国でもバンバン作れるようになるでしょう。電動スクーターがアジアで大量に出回っているのと同じ現象が見られるかもしれません。

 

 写真はバングラデシュの田舎の幹線道路。

 どのような形でモータリゼーションがやってくるのでしょうか。

業界下位企業の焦りは家電業界だけではない

 三菱自動車は2000年に「三菱リコール隠し事件」を会社ぐるみで起こしています。事件を経て業界4位から7位になっています。国内市場やせ細りの中、生き残りをかけた時期だったからこそ焦りが不正になったのでしょう。小説にまでなりました。

 21世紀になり、いくつの日本の大企業が消え、あるいは苦境に陥ったでしょうか。特に日本を代表する業界だった家電業界。今や激動の業界です。

 

 トヨタでさえ特別ではなくなる時代。それが自動車コモディティ化の必然です。三菱自動車の不正発覚は、業界再編の流れを加速することになる可能性があります。