ファイナンシャルプランナーに家計相談をするということ。
ファイナンシャルプランナーは一般的には資産運用に関する知識が豊富で、有益なアドバイスをしてくれる存在です。米国においては、アドバイザー契約もそれなりのフィーがあり、仕事として成り立つ資格です。
しかし、日本においては資産運用やそれに伴う相談が富裕層を除いて根付いていません。畢竟、資産運用に関してはちょっと詳しい身近な友人やネットの情報に頼るということになっています
金融知識はそれ自体非常に価値あるものです。本来はきちんとしたフィーを支払うべきなのでしょう。
なぜか日本には知識に対してフィーを払う文化が士業を除いてあまりありません。そのため、ファイナンシャルプランナーも一部を除いて、生活を成り立たせるのが難しいということになります。顧客獲得が難しいからです。
こういう現状を踏まえて、相互扶助の関係にあるのが保険です。保険はそれなりに利益率の高い商品です。国内海外問わず、人づてや口コミで販売される商品も少なくなくありません。重要な販路の1つが、ファイナンシャルプランナー経由での保険販売ということになります。
内容にもよりますが、100数十名の顧客を抱える保険外交員はそれで年収1000万超と言われますね。契約を獲得し、毎年の保険料収入のうち数パーセントをコミッションして得る。そういうビジネスモデルですね。
そのため、一部のファイナンシャルプランナーは完全に保険代理店となっています。これらのことを踏まえて相談するのと、しないのでは大きな違いがあるのではないでしょうか。
ややもするとコミッションの大きな保険商品を売っているのではないか、そういう視点が得られるからです。変額保険や外貨建て商品などが人気なのは、コミッション率が高いからですね。年金系もそうです。だから力をいれて販促するのですね。
資産運用と保険は分けて考える。常々私がそのように書いているのはそういう事情によります。
また、外資や海外の保険の利回りが高く感じるのは海外のインフレ率が頭に入っていないからです。気を付けたほうが良いですね。もっとも、それは米株や海外インデックスも同じです。米国、ドルは平均して年率2%のインフレなのです。
繰り返しますが、保険はあくまで保険です。保険というのは、資産運用するようなものではないです。経費で落としてゴニョゴニョするというのは確かにありましたが、法人ではなく個人が買うようなものは特にそうです。
それは日本の保険も海外の保険も変わりません。さて、前段長くなりましたが、これらのことを踏まえてご質問を紹介します。
ファイナンシャルプランナーに家計相談をしてきました
たぱぞうさん、はじめまして。いつもブログを参考にさせて頂いております。このブログを読み始めてからいろいろ疑問に思っていたことが腑に落ちてきて、投資する方向を米国株式メインに決めました。
現在、夫婦合計で2千万円の普通預金があります。ある程度まとまった額ですが、有効な使いみちを決めきれなくて悩んでいます。フィナンシャルプランナーに家計相談をしたところ、〇〇生命の「△△△」という商品を紹介されました。
米国債券30年物に投資することで高い返戻率を売りにしている商品のようですが、1千万円を一時金支払いすることと為替リスクが気になるため、やめたほうがよいと考えています。
また、1、2年後に妻の両親の実家に同居する予定です。家のリフォームや建て替えが5~10年後に必要になる可能性もあります。そのための資金として最低でも1千万円は、すぐに現金化できる状態で持っていたほうがよいとも考えています。
そうなると、定期預金の一択になってしまいますでしょうか?この2千万円をあと10年間は自由に使えるものと仮定した場合、低リスクで有効な投資方法がありましたら、アドバイス頂けると幸いです。
現在の資産の内訳は、毎月投信の積み立てが約140,000円の他に、先述した2千万円の普通預金です。私が60歳になるときに、6千万円の資産を持つことを目標にしています。
<妻 32歳>
つみたてNISAを33,333円、idecoを20,000円(両方とも楽天証券で楽天VTIを積み立てしています)
<世帯主(私 39歳)>
つみたてNISAを33,333円、企業型DCを27,500円、会社の持株会を30,000円、企業型DCの商品に魅力がないのですが、「りそなDC信託のチカラ:海外の株式インデックスファンド」という商品を選択しています。
できれば私もidecoで楽天証券を選択して、楽天VTIを購入したいのですがルール上できませんので、つみたてNISAだけでも楽天VTIを購入しています。
ブログの記事にして頂ければ嬉しいです。他に必要な情報がございましたら、お伝えしますのでご連絡ください。よろしくお願い致します。
ファイナンシャルプランナーの提案の真意はどこにあるか
為替リスクは確かに気になりますよね。しかし、国内は低金利で運用に適さないので、為替リスクをあえて取りに行かなくては資産運用の選択肢が激減します。
繰り返しますが、保険は掛け捨てで入っておき、資産運用はインデックスというのが王道です。
毎月投信が14万円積み立てできるということですね。余裕があるならば、無理して保険を始めるのではなく、積立額を少々増すというのが良いでしょう。保守的に行くならば1000万円は全く手を付けないということになります。
年収次第ではもっと選択肢が増えます。例えばボーナスで1000万円に足りない部分を補填できるならば、投資額を増やすこともできます。また、5年後か10年後かでも大きく変わります。10年後ならば、リスクを取って投資額を増やしても良いでしょう。
私ならば、1000万円は少々取り崩して、投資に回します。とはいえ、新高値更新を続けているので無理せず、安心安全な投資を積み重ねていくことですね。
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個人年金保険はやるなら生命保険控除内というのが基本ですね。
貯蓄性の高いものも、なかなか微妙です。
どのような金融商品もリスクリターンのバランスが大事ですね。