たぱぞうの米国株投資

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バリュー株とグロース株、どちらを投資のコアに据えるべきか

バリュー株とグロース株、トレンドの変化と投資の考えかた

 バリュー株とグロース株があります。言うまでもなく、前者は割安株、後者は成長株です。

 

 売り上げ成長が鈍化しているものは、株価に成長が織り込まれない分、バリュー株となりやすいです。

 

 売り上げ成長が著しいものは、株価に成長が織り込まれ、業績だけで判断すると割高です。わかりやすい数字としてはPEレシオがあります。グロース株をPEレシオで判断すると投資判断を誤るのはそういうことです。

 

 また、バリュー株は一見して当然ながら割安です。そのため、高配当バリュー株などでPFを埋め尽くし、減配に見舞われるということもなくはありません。SPYDなどは高配当株を組み入れし、減配の憂き目に遭っていることがありますね。

 

 また、政治的あるいは地政学的に不確実性の高い国の株式もまたバリューです。

 

 バリューは下値リスクが低いということも一時期よく言われましたが、そのようなことはありません。さらなる安値ということもあるわけです。そういう意味で、金融緩和マネーはより確実性の高い国、よりリターンの高い国に集中しがちです。

 

 そこに、バリューとグロースのトラップがあるわけです。

 

 一見不確実に見える、株式投資におけるこの行き違いがこそが投資妙味です。つまりは、マーケットにおける歪みとなり、利益のチャンスとなるわけです。この歪みを狙うというのは、株式投資に限らずすべての投資対象に共通することです。

 

 さて、今日はバリュー株、グロース株ということでご質問を頂戴しています。

グロース株投資一辺倒で来たが、バリュー株も加えるべきか

 お世話になっております。


 たぱぞう様のおかげで、2015年に500万円に満たない程度の額だった私の資産が、
現在は3,000万円目前にまで増えました。まさに、たぱぞう様様です。

 

 ところで、今回の相談内容は、自分の保有するQQQを今後も買い増しし続けるか、それとも別の銘柄を購入するべきか、別銘柄ならどれが良いか、という点です。

 

 私のポートフォリオは、9割以上をQQQが占め、残りはHDVと現金という構成です。


 今後、アルファベットやアップル、マイクロソフトやアマゾンが別の会社にとって代わられることがあるかもしれないし、逆に、そうはならずに現在の優越的地位を保持し続けるかもしれません。

 

 が、いずれにせよ、中国やロシアという旧東側諸国に対抗し続けるためにも、米国を拠点とする超巨大ハイテク多国籍企業(殆どがNasdaqに上場している)が廃れることはないと考えています。


 そのように考えると、今まで通り、今後もQQQを買い増しし続けるのが良いとも考えられます。


 しかし、リスク分散の観点からすると、やはり別の指数連動型ETFを購入していくべきかとも(とはいっても、S&P500連動型のVTIやVOOやIVV、DOW30連動型のDIAくらいしか無いのですが)。

 

 個人的には、別銘柄を買い増しするなら、QQQがカバーできないNYSE上場銘柄も含めた中から、好成績トップ30だけを拾い集めている、という点で、より多くのキャピタルゲインを得られそうに思われるDIAがアリなのかもと。

 

 この点、たぱぞう様のお考えはどのようなものでしょうか?ご回答のほど、よろしくお願い致します。

バリュー株とグロース株のトレンドは常に変化する

 私はコアはS&P500やVTIを推奨しています。しかし、QQQをコアにするという考えもあるでしょうね。20世紀、特に2010年以後に入ってからバリュー株はグロース株に劣後する機会が多かったですね。

 

 これは、定量的なものよりも定性的な部分で株価が評価される時代が続いたからです。クラウド、SaaS、半導体、電気自動車、こういったテーマ性で買われる、上昇するということが多く見られますね。

バリュー、グロースはトレンドがある

バリュー、グロースはトレンドがある

 また、テック系、特に大型グロース株であるGAFAMを始めとする第四次産業革命がマーケットを牽引したことが大きな理由です。


 仰る通り、リスク分散という意味ではQQQは国とセクターが偏るのは事実です。しかし、そのリスクを取ったから爆発的なリターンになったとも言えます。しかし、その逆回転時のシュリンクも大きいのは事実ですね。


 資産総額が大きくなり、そのポジションとボラタイルさを見直したいならば、もう少し値動きのマイルドなものを加えるというのはありでしょうね。おっしゃる通りDIAは銘柄の重複を考えると良いバランスになりますね。

 

 同時に大事なのはキャッシュとのバランスです。コロナでつかの間ではありましたがリセッションも体験しました。適宜、方針を見直しながら更なる拡大を図っていけばいいですね。

 

 投資先に間違いはありませんから、コツコツと続けていくことです。

 

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