たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

そろそろデイトレで一攫千金という幻想を捨てませんかね

デイトレードで資産は作れない

 結論から言います。デイトレードで資産を作るというのは無理です。才能に恵まれたプロ以外には無理にもかかわらず、投資の世界から全く払拭されない幻想です。

 例外の無い定義はありませんから、あてはまらないこともあるでしょう。しかし、凡人にとってデイトレードで資産を作るというのは宝くじ並みにレアケースです。

 

 にもかかわらず、なぜデイトレードにあこがれてその道に入る人がいるのでしょうか。

 

 それは数少ない成功者の体験談が多くの人を魅了するからです。意図しなくても成功者のエピソードが結果的にその道へ誘うからです。例えていうならば、香川選手にあこがれてプロサッカー選手になろう、とか大谷選手にあこがれてプロ野球選手になろう、という話と殆ど同質です。

 

 いや、サッカーや野球よりも参入障壁が低い分、より難しいと言えるでしょう。サッカーや野球は、やっていれば自然に相対化されてあきらめます。私よりうまいFWがいる、私より肩が強い人がいる。そういった相対化であきらめざるを得ないのです。

 

 結果、参入障壁が自然に高くなります。

 

 意図してデイトレードの道に誘う人たちもいます。デイトレードの才能がなくとも勧誘の才能には長けており、授業料や情報商材で利益を上げる人たちのことです。これはこれで特殊な才能が要求されます。これで成功する人たちも間違いなくプロです。

 

 しかし、もちろんこれらの話を聞いてデイトレードで成功するようにはなりません。

 

 なぜならば、デイトレードや商材の販売で成功するような人はその分野の才能があるのです。勉強してなんとかなる、後天的な部分は小さいのです。

ある種の選民思想にとらわれて行動の自由が無くなる

 レアケースの成功者の話を聞いてデイトレードを始めるのですが、ほとんどの人たちは上手くいきません。プロサッカーやプロ野球を目指したほとんどの人たちがプロになれないのと同じです。

 

 さらに、

 

「自分だけは違う」

「○○の法則を学んだから大丈夫」

「次はこの手法を試したらやれるはずだ」

「この情報を掴んだから、こんどはイケる」

 

 という向上心やプライドが良くない方向に作用し、足を洗うことを躊躇わせます。しかし、自分が何者であるか知っていれば、「私は違う」ということにはなりません。そういう意味では足の洗えない人はある種の選民思想にとらわれているのかもしれません。

 

 自分は何者でもない。凡人である。という謙虚な姿勢が身を助けることになります。

私たちの多くは凡人であり、投資の才能も無いという当たり前の現実

 私たちの多くは普通の人です。普通のお姉さん、お兄さん、おばさん、おじさんです。いわば凡人です。当然ですが凡人が誰かを出し抜き続けることはできないし、市場に勝ち続けることもできないのです。

 

 ビギナーズラックは確かにあります。しかし、それは逆に不幸かもしれません。なぜか。下手な勝ち味は味わうと逃れることができないからです。

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※お金の世界は貪欲なお魚さんが私たちというエサを虎視眈々と狙っているかのよう(怖

 

 そして、自分しか知らない情報というのは市場にはありません。財務・会計情報は広く開示されているものですし、売り残・買い残、チャートといった一見分かる人にしか分からないように見える情報も共有できるものです。それを読み解き、自分だけ株式の適正価格を知るというのはできるものではありません。

 

 一見読み解いた気がしても、それは気のせいです。とっくに情報量豊かなファンドやら、なにやらのプロが気づいています。かつてインサイダー取引が禁止されたとき、有名な投資家が

「それじゃ株で勝てないじゃないか!」

 と証券会社の担当に怒ったという話があります。インサイダー情報は最強ですが、インサイダー情報に基づく取引は禁止されていますし、それこそある種の選民しか手に入らないものです。内部情報、ましてや未来予測は凡人にできないということです。

 

 当たり前ですが、投資顧問による有料の投資情報などではまず流れてきません。安易にすぎますよね。それで儲かるならば、みんなが成功しています。その当たり前の事実に気づかないと、一生搾取され続けます。

自分の才能を試す時間とお金を作ってみるといい

 搾取の構図は人に言われて分かるものではありません。自分で実感して初めて分かることです。それでもデイトレードで成功する自信があるならば、

 

「1年間100万円」

 

 で挑戦してみると良いと思います。期限とお金を区切れば損は限られますし、能力もはっきりします。言い訳をしないことです。あの時は不況だったから、あの時にああいう政策が出るとは、というのは全て言い訳です。

 

 そして、お金を逐次投入すると実力がわからなくなりますから、初期投資の100万円でやりきることです。もし、1年後に100万円が150万円を超えるようなことがあればかなりの才能と言って良いでしょう。200万になるようなことがあれば、専業でやれるかもしれません。

 

 ちなみに、今の私の投資方法ならば1年で105万円程度がせいぜいです。凡人には凡人なりの投資方法がある。凡人の投資方法を私は探っていきたいと思っています。誰もができる投資術です。

 

 投資方法の一つは給与からの追加投資であり、もう一つがスケールメリットです。そのためには給与を蓄積し、少なくとも1000万円を超える投資資金を得ることです。