オールドエコノミーとニューエコノミーとは
米国株は好調ですが、全ての産業が好調というわけではないですね。例えば、日本や中国、韓国、あるいはドイツといった国で代替可能な産業はそれほど強いわけではありません。
自動車産業はその代表格のようなものですね。あるいは、生活必需品産業などもかつてのようなブランド力は発揮しにくくなっています。株価は関係なしに上昇することもありますが、売り上げを始めとする諸業績はさほど・・・だったりしますね。
決算ラッシュはひと段落となりましたが、わりと強弱はっきりした決算だったのではないかということです。
オールドエコノミーとは
オールドエコノミーというのは、割と古い言葉になります。大まかに言うと、1980年以前から存在するような産業ですね。製造業を始めとして、石油業、インフラ・公益などが当てはまります。トランプ大統領はこのオールドエコノミーのてこ入れに熱心です。雇用に直結するからですね。
ニューエコノミーとは
これに対して、1990年以後に発展した産業のことをニューエコノミーと言います。この言葉感からしてすでに陳腐化を感じますが、概念としては今も生きていますね。
ニューエコノミーとしては、ITハイテク、あるいはバイオ、一部のヘルスケアなどが当てはまります。米国の経済をけん引しているのは、このニューエコノミー分野であり、現代の産業革命の本丸と言ってよいでしょう。さらに発展させて、第四次産業革命という言い方もありますね。
米国のトランプ大統領は、製造物に関しては日本も含む海外諸国に対して不公平であるということで、関税を上げようとしていますね。しかし、このニューエコノミーという視点で見るならば、多くの国でシェアを握っています。1つの例では広告がありますね。今や、どの国においても米国のニューエコノミー企業がその分野の覇権を握っているわけです。
さて、こうしたざっくりとした視点を持ちつつ、ご質問を紹介します。
オールドエコノミー株とニューエコノミー株のどちらを買い増ししたら良いでしょうか。
お世話になっております。
ブログでのたぱぞう様の記事や、相談事に対するご回答内容が、私の資産形成に大きく役立っています。
ところで、恐れ入りますが、たぱぞう様に更に一つ、ご相談が。今後のQQQの追加購入の是非についてです。
今まで私はQQQとHDVを購入してきました。
しかし、
- QQQの単価が高くなり、購入には心理的抵抗が強くなった。
- 現時点でQQQの保有数量が多くなっている一方、HDVの保有数量が極端に少ないので、バランスを取る必要があるかもしれない(リスク分散)
- HDVの方がQQQより単価が安く、手持ちの資金での購入が容易(より多い数量を購入できる)。
以上の理由で、今後のQQQの追加購入をやめ、今後はHDVのみを追加購入していくことを検討しています。
とはいうものの、今後の第4次産業革命の進展を鑑みると、QQQの成長にも期待しないではいられないところもあり、今後の銘柄購入に悩んでおります。
QQQの購入を継続するべきか、HDVの購入に舵を切るべきか、はたまた、これらとは別の銘柄(VTI、VYM、BND等)を購入していくか。たぱぞう様のご見解を伺いたいと。宜しくお願い致します。
HDVとQQQの存在は、ある意味ではオールドとニューエコノミーを体現したもの
ある意味では対極に近い存在の両ETFですね。HDVは高配当ですから、成熟企業が多いですね。安定した収益を、株主に還元し続けているわけです。それに対してQQQは新しい企業が多く、収益を成長に投資をしているわけです。
配当という確定利益を得るか、成長という夢に投資をするかということですね。ただ、確実に言えることは、単純に長期のリターンを見ればQQQのほうが大きくなる可能性が高いということです。
2000年のドットコムバブルは意識されるところですが、Nasdaq100に関する限り、そこまでの過熱感はありません。ある程度の数字がついてきています。
ある意味ではこれらのすべての悩みを包含し、シンプルにしたのがVTIやVOOということですね。
インカムで利益を確定していくならばHDVですし、成長性に賭すならばQQQ、中庸を目指すならばVTI・VOOとなるわけです。ご参考になれば幸いです。
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QQQですね。Nasdaq100も十分成熟株を含むのですが、セクターの偏りが強いジャンルに特化しているのが強いです。
高配当の少数銘柄で固めていますね。その分、キャピタルは限りがあります。
成長小型株ならばサクソバンク証券が多くの取り扱いがあり、強いです。