手元にキャッシュを置いておくと、柔軟に対応できる。
手元にキャッシュがあれば、このように下がった時に買いたい銘柄を改めて選んだり、買い足したり柔軟に対応することができます。もちろん、大暴落時には底抜けて、全力で買ってもさらに下がってしまったりすることがあります。
しかし、手元に10%~20%程度の資金を残しておくことは投資の柔軟性を増すという意味で重要だと思います。
ついつい買いすぎてフルインベストしがちですが、撤退戦が得意でない限りは手元資金というのは意味があります。私も常に手元資金はおいているのですが、ちょっと魅力的な銘柄が出てきましたので、触れてみたいと思います。
エクソンモービル(XOM)の株価が低いのは、原油安に伴う評価損が効いている。
民間石油会社の雄であるエクソンモービル(XOM)の株価がパッとしません。最悪期だったころに比べると原油価格も落ち着いてきており、株価も上向きかと思いきやそうはなっていません。
他方、シェブロン(CVX)は素直に上がってきており、その状況は対照的と言って良いでしょう。
一年前からの株価推移を見てもその傾向は鮮明です。シェブロン(CVX)とエネルギーセクターETFのXLEが30%超のパフォーマンスを見せているのに対し、エクソン(XOM)はほとんど上がっていなことが確認できます。
これは、米国内にあるガス田の評価損20億ドルを吐き出しており、それが嫌気されていることが原因の1つです。多くの投資家に選好される銘柄でありながら、このところの株高に乗りきれていない数少ない銘柄の1つです。
財務体質は依然として揺るぎないものの、売り上げが落ちて利益も落ちるという状況です。ただし、金融株と石油株はポートフォリオに入れておくべきとも思っています。
配当利回りも3%後半まできており、なかなか魅力的な水準であることが確認できます。ちなみに私は最大期間の指値を出していますが、そこまでは落ちてきません。
今のところ私のポートフォリオでは石油会社はロイヤルダッチシェルがたったの2%あるのみです。もう1銘柄ぐらい欲しいと思っています。
コカ・コーラ(KO)の株価もパッとしない
もう1つ長期投資家に人気のコカ・コーラ(KO)もパッとしない株価推移を示しています。
赤線がコカ・コーラです。黄色のペプシコ、青のドクターペッパーも正直パッとしない水準ですが、コカ・コーラに関してはこの1年で-10%にも迫ろうかという水準です。
コカ・コーラもエクソンのように決算がよろしくありません。主戦場の北米では人口増にも関わらず健康志向により炭酸飲料の需要が芳しくないのです。そのため、フランチャイズの再構成を行っており、ボトラーの選別をしています。
ボトラーとはコカ・コーラの原液を購入し、水と炭酸を加えて消費者に販売する業者のことです。コカ・コーラ社本体は非常に高収益です。バフェット銘柄だけあります。例えて言うと、コンビニ本社とフランチャイズのコンビニエンスストアのような関係です。
しかし、2017年通年での利益は最大で4%減少すると見積もられています。ライバルのペプシコも状況は似たようなものですが、ペプシコの場合はスナック菓子部門が強いので、コカ・コーラほどの苦境には立たされていません。
無理せず、変えたら買えば良い
ともかく、手元資金があるということはこういう受け身な買い方ができるということです。無理せず、向こうからこちらの水準に寄って来たら買えている、そんな感じです。
他にも、ベライゾン(VZ)、VFCなども魅力的な水準に思います。
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