おすすめの投資本をたくさん取り上げてきましたが
これまで多くの投資に関係する本を取り上げてきました。ネットは情報が新しく、ニュースにキャッチアップできる良さがあります。また、一次情報をもとに、双方向に練ることができるので、自分の判断が下せる自由さがあります。
それに対して、書籍は速報性が無いので、書かれた内容に対するレガシー性を評価して購入するということになります。最近は和書でも優れた投資本が多く、20年前あるいは10年前とは隔世の感があります。
いつの時代に誰が読んでも再現できる、そういう本が時代を超えた名著ということになります。
おすすめの投資本の条件とは
良い投資本とは、いくつか条件があります。
- 長期投資を基本として書かれている
- 誰もができる投資術、つまり再現性がある
- 銘柄観が時代を超えて通用するものである
こういうことです。関連記事にあるような、「歴戦の米国株ブロガーおすすめの投資本10選」に関しては、この条件に沿ったものになっています。多くの本は言ってしまうと大きな差異があるわけではなく、最適解も近いものです。
それでも飽きることなく読めてしまうのは、筆者の経験に裏打ちされた重みある言葉や、重厚な各種データに新たな発見を見いだせるからです。
銘柄観に関しては、細かいことを言うと時代によって変容します。しかし、その論拠となる部分は意外と普遍性の高いもののように感じます。定性的な評価などは、マーケットの状況こそ変わりますが、土台の参入障壁という観点は変わらないからです。
同時に、ダウ30種がこの数十年で大きく入れ替わったことからも分かるように、イノベーションに応じて勢いのある銘柄も変わります。おおもとの見方を大事にしつつ、銘柄個々に適宜当てはめていくことになるでしょう。
おすすめの投資本だからと言って、万人に受けるわけでなない
ただし、おすすめの投資本だからと言って当然ながら万人に受けるわけではありません。これは、読み手の投資スタイルによると言って良いでしょう。
例えば、以下のような知識を求めている場合は、長期投資目線の書籍は合いません。
- 短期値幅取りのやり方
- テクニカルの見かた、読み方
- うねり取り
まあ、言葉が違うだけで似ているのですが、3つだと語呂が良いので並べてみました。こういう投資手法を求めるならば、やはりそういった視点の本が必要になります。ただし、本で学ぶというよりも、体験的に身に付けていく性質のものかもしれませんね。結局は需給になるのです。
あまり紹介はしていませんが全く違う考え方の投資本もなるべく目を通すようにしています。なぜかというと、気に入った考えや投資手法の本ばかり読むと、視野が狭くなる気がするからです。
違う投資手法でも、相場環境が変われば納得できる主張に変わる可能性もあります。そのため、「奇貨居くべし」という考えで稀に購入することもあります。「だれでもできる投資術」を追求しつつも、それに沿った本だけを読み続けるのも違うのかな、と思っています。
不確実なものに大切なお金をつぎ込むことが投資
そもそも、投資とは不確実な要素を多く含みます。未来という誰もが知りえないことに、お金という大切なものを投下する。不確実なことに大切なものをつぎ込む。これが投資です。
そのため、だれもが自分の投資行動を理論的に支えてくれる存在を欲します。それは本であったり、セミナーの講師であったり、理論そのものであったり、それはさまざまです。不確実性を意識しているうちは良いのですが、スタイルが固まってくると知らず知らずのうちに、確信が頑固さとなり、他を許容できなくなってきます。
いずれにしても、「自分のお金と自分の投資は自分で責任を持つ」というのが最終的なより所となります。ぶれない投資手法は大切ですが、いろいろな考え方や投資手法にも触れる機会は持っておきたいですね。
結局は、多様性を認めて資産運用をしていくのが、資産形成の近道のように思います。山登りと同様に、資産運用は道がたくさんあるのです。自分のあった道を選び、景色を楽しみながら歩むのが健全ですね。
もし、人にもおすすめしたいような投資本に巡り合えたら、それは大変に幸せなことですね。
関連記事です。
いささか古くなってきた本もありますが、おススメの投資本10選ということで選定しています。
基本的には、すべての投資は複利を生かした資産の最大化ということになります。そういう意味では、投資信託やETFにおける再投資というのは、手間もかからず最善の方法の1つと言えるでしょう。
中でも3冊に絞るとこの3選が分かりやすいと思います。つまりはインデックスですが、コアサテライトで個別株をトッピングしていくというのが初心者の入り方としては良いのかもしれません。とはいえ、人それぞれですけどね。