たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

ボーダフォン(VOD)、配当5%超えの世界最大級の通信会社

ボーダフォンは世界2位の加入者数を誇るイギリス携帯電話会社

 

 ボーダフォン(VOD)はイギリスで1985年に設立された携帯電話会社です。名前の由来は「voice」「data」「phone」の3つを合わせたものです。音声主体だった1980年にすでにデータの送受信の汎用化を視野に入れていました。

 

 1991年には国際ローミングサービスを始めます。その後もイギリス本国というよりもヨーロッパやイギリス連邦国を中心に世界展開を進めます。携帯電話会社の中では最も多国籍企業化している会社と言っても良いでしょう。

 

 現在、世界各地の利用者は4億人を数えます。これはイギリスの人口が約6500万人であることを考えると驚異的な数字であり、世界展開が上手くいっていることの証明でもあります。

 

 およそ30か国で事業展開し、50か国以上で株主として現地携帯電話会社と関係を結んでいます。

 

 ちなみに日本では今はNTTドコモと提携をしています。ソフトバンクに株式売却するまでは、J-phoneを引き継いで大手キャリアとして営業をしていました。

 

f:id:tapazou:20160727094620p:plain

※画像はボーダフォン本社のページから

 

通信業界の世界シェア

f:id:tapazou:20160727104240p:plain

通信・電話会社の世界市場シェア - YouTube

 

 固定もモバイルも含む、通信業界のシェアです。ボーダフォンは6位に位置します。

 

 携帯電話加入者のランキングでは6億人抱えるチャイナモバイルが1位です。中国の人口、スケールメリットは様々な業界で見られます。

 加入者4億人抱えるボーダフォンは2位です。ヨーロッパに強みを持ちます。

 

 ボーダフォンは広報から「ブレグジット、EU離脱なら本社移転も検討する」という内容の報道発表を国民投票前にしていました。営業基盤をイギリス本国外、EU圏内にも多数抱えることを考えると当然の判断かもしれません。

 

配当とチャート

f:id:tapazou:20160727095131p:plain

2006年 11月 株価25ドル 配当0.4606ドル

2015年 11月 株価34ドル 配当0.522ドル

 

 株価の上昇は一応認められるものの、どちらかというとインカムゲイン狙いの株です。他の多くのイギリス株と同様に二期配当です。ここでは11月配当を取り上げましたが、ボーダフォンは6月配当のほうが手厚く配当されます。近年では6月配当は1ドルを超えています。2期合計した配当は5.2%と高配当です。

 

基礎データ

ティッカー:VOD
本社:イギリス
来期予想PER:49倍
PBR:0.96倍
ROE:-6.1%
ROA:-3%
EPS:-2.16ドル
配当:1.656ドル
上場:NASDAQ

 

 EPSはマイナスですが営業キャッシュフローはこの3年間伸びています。投資キャッシュフローは2年連続でマイナスになっています。上場はNASDAQです。

 通信業ということで株価推移は安定的です。しかし、ブレグジットショックの時はイギリス株ということもあり28ドルを割ることもありました。世界的加入者網と安定した営業CFが魅力です。