たぱぞうの米国株投資

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iシェアーズMSCIコクサイETF【TOK】は日本以外の先進国株式ETF

iシェアーズMSCIコクサイETF【TOK】で先進国株式を丸ごと買える

 iシェアーズMSCIコクサイETF(TOK)は、MSCI KOKUSAI(コクサイ)インデックスへの連動を目指したETFです。平たく言うと、先進23か国市場との連動を狙ったETFです。各国の配分は時価総額を背景にしており、圧倒的時価総額の米国株がおよそ60%を占めます。

 

 ちなみにTOKは、東証の上場インデックスファンド海外先進国株式(1680)と同じです。1680は円貨でも購入できる商品です。TOKの信託報酬は0.25%です。

 

 楽天証券、SBI証券、両社の保有ランキングではしばしばトップ10に入っており、人気です。ただ、世界的に人気なわけではなく、連動するインデックスを見ても分かるように日本国内で主に買われている、ちょっとおもしろい商品です。

 

 手軽に時価総額に応じて米国とヨーロッパなどの先進国株を買えるというところがこのETFの最大のメリットです。日本株式を組み込みたいならば、別の日本単独のETFを買えばよく、日本人にとってはシンプルに先進国分散投資が可能になります。

iシェアーズMSCIコクサイETF【TOK】のチャートと配当

TOKの分配金込みのチャート

TOKの分配金込みのチャート

※ブラックロックから

 分配金込でのチャートです。およそ10年では1.75倍、これは分配金込です。リーマンショック時には半値まで下がっていますが、その後5年かけて回復してきました。この回復は米国単独よりも劣後しています。

 

 原因の1つにヨーロッパ、とくにスペイン、イタリアなどの2010年代初頭における南欧諸国の経済的な不調が反映されていることがあげられます。組み入れられているのはスペインが1.3%程度組み入れられているに過ぎませんが、近年はヨーロッパ経済があまりふるいません。

 

 分配金利回りはおよそ2.7%です。そこそこ高めの分配金です。

TOKの10年間の値動き

TOKの10年間の値動き

2008年6月 取引値45ドル 分配金0.17ドル

2016年6月 取引値52ドル 分配金0.72ドル

2018年4月 取引値63ドル 分配金0.746ドル

2019年3月 取引値65ドル 分配金0.634ドル

 

 分配金を含まないチャートです。取引値は40パーセント弱の上昇です。分配金は漸増です。2008年の下半期で無配になっていたり、2009年の下半期に多めに配当を出したり、設定年が2007年ですので設定直後数年は分配金がちょっと落ち着いていなかった印象を受けます。

 

 直近では分配金は下がっていますが、あまり心配しなくて良いでしょう。

iシェアーズMSCIコクサイETF【TOK】の構成銘柄

  続いて構成銘柄を確認してみます。

ティッカー 業種
AAPL 2.27 情報技術
MSFT 2.24 情報技術
AMZN 1.9 一般消費財
FB 1.06 通信
JNJ 1.01 ヘルスケア
GOOG 0.98 通信
JPM 0.95 金融
GOOGL 0.94 通信
XOM 0.92 エネルギー
NESN 0.76 生活必需品
BAC 0.75 金融
V 0.72 情報技術
BRKB 0.72 金融
PFE 0.69 ヘルスケア
PG 0.67 生活必需品
INTC 0.66 情報技術
BA 0.65 資本財
UNH 0.65 ヘルスケア
VZ 0.64 通信

 ※ブラックロックから

 トップテンだと米国企業しか出てきませんので、ちょっと多めにランキングを引っ張ってきました。これでようやくスイス企業のネスレが入ります。ティッカーは現地株のティッカーで、ADRではないですね。

 

 最近までノバルティス、ロシュといった製薬も入っていましたが、米国企業の好調さを受けて比率を落としています。これらは多くのETFに組み込まれている世界的に有名な企業ですね。

 

 特にネスレは安定的な食品会社で、個別株としての魅力があります。しかし、スイス株で配当の源泉徴収課税が重いので、ベルギーの世界一のビールメーカー、アンハイザーブッシュインベブなどと同じく日本からは買いにくい銘柄の1つになっています。営業利益率などは米国企業と比べるとやや低いのですが、ブランドを含めた企業価値は魅力ですね。

 

 さて、この10年で見るならば、リターンはTOKよりVTIやVYMに軍配があがります。インデックスのMSCIコクサイの名の通り、日本の海外株投信のベンチマークとして広く採用されています。

 

 日本人が日本国外の先進国に広く分散投資するために使われることが多いですね。

 

 今回は投資信託のベンチマークとしては最もよく使われる指数の1つである、MSCIコクサイの米国ETF版であるTOKの紹介でした。

 

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