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シスコシステムズ【CSCO】は高配当のネットワーク機器世界最強企業

シスコシステムズ【CSCO】はネットワークに強みを持つ高配当企業

 シスコシステムズは1984年にレン・ボサック氏によって創業されました。レン・ボサック氏はスタンフォード大学でコンピュータに関する修士号を取り、そのまま母校の情報システムに関わる部署で働いていました。

 

 母校の複数の各種コンピュータをネットワークでつなげるプロジェクトがあり、その時に専用ルータを開発します。その後、自宅ガレージで彼の奥さんと共に複数のプロトコル(ネットワークのルールみたいなもの)を扱うことのできるルータを開発します。

 

 このルータがヒットします。異なるプロトコルのコンピュータ同士を繋げ、情報の統合や共有をしたい企業や大学で需要があったからです。今のLANやインターネットの発想の原点と言って良いでしょう。

 

 その後、1990年に株式公開をし、大企業への一歩を踏み出します。しかし、創業者であるレン・ボサック氏はその妻と共に会社を辞することになります。自分が招き入れた経営陣と合わなかったためです。

 

 レン・ボサック氏退社後も順調に会社は成長し、1998年には史上最速の起業14年で時価総額1000億ドル超えを果たし、2000年にはITバブルで5000億ドルにも達します。これはその当時の世界時価総額ランキングで1位の数字です。

 

 2009年にはインテル、マイクロソフトに次いでナスダック出で3社目にダウ平均株価採用銘柄になりました。同時に話題性は落ち着きつつあるものの、ルータやスイッチ、x86ブレードサーバ、ネットワークセキュリティなど祖業を生かした分野で圧倒的な世界的強みを持っています。

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※画像はシスコシステムズのページから

シスコシステムズ【CSCO】の配当とチャート

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2011年 3月 株価17ドル 配当0.06ドル

2016年 4月 株価27ドル 配当0.26ドル

2017年10月 株価34ドル 配当0.289ドル

 

 シスコは近年まで配当を出していませんでした。成長株から成熟株になり、配当を出すようになったのは2011年の3月からです。その後は順調に増配を続け、2016年には0.289ドルの配当を年4回出しています。

シスコシステムズ【CSCO】基礎データ

ティッカー:CSCO
本社:アメリカ
来期予想PER:14倍
PBR:2.45倍
ROE:15.4%
ROA:8.2%
EPS:2.03ドル
配当:1.52ドル
上場:NASDAQ(全米証券業協会が開設したベンチャー向け市場)

 

 配当が3.4%あります。シスコは創業40年を超え、配当重視の成熟企業になりました。ITは技術革新の激しい業界ですが、今も変わらずネットワーク機器のリーディングカンパニーとして君臨しています。

シスコシステムズ【CSCO】の配当性向

  シスコシステムズ【CSCO】の配当と配当性向です。配当を始めたのが2011年からですが、増配スピードはかなりのものです。

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 2011年が0.12ドルでしたから、7年でおよそ10倍になりました。ただ、控えめとは言え配当性向も同様に切りあがっていますから、今後はこのペースは鈍化するでしょう。

シスコシステムズ【CSCO】のBPSとEPS

 シスコシステムズ【CSCO】のBPSとEPSです。

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 BPSは順調に切りあがっており、企業価値を高め続けていることが見て取れます。同様にEPSも好調です。この10年でおよそ1.5倍になっています。ただ、積極的な自社株買いをしない限り、売り上げや営業利益から伸びは限定的であることがわかります。

シスコシステムズ【CSCO】の売り上げと利益

  売り上げと利益です。

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 まず目を引くのがおよそ20%から25%のレンジに収まっている高い営業利益率です。単なる製造業ではなく、通信まわりの特許を押さえていることから、安定した利益率を確保できていることが見て取れます。これこそがシスコシステムズ【CSCO】の強さの源泉と言えるでしょう。

 

 売り上げはこの10年でおよそ2割伸びています。安定的という評価になります。営業利益はこの10年で、ざっくり1年250億円ずつ増えています。グラフにすると伸び率が地味に見えますが、金額にすると大きさが分かります。

シスコシステムズ【CSCO】のキャッシュフロー

  シスコシステムズ【CSCO】のキャッシュフローです。特徴的です。

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  驚異的なキャッシュフローです。営業CFが殆どそのままフリーCFになっています。フリーCFの潤沢な企業が多い米国企業でもこれだけ極端に比率に恵まれた企業は殆どありません。シスコシステムズ【CSCO】の特殊性が際立ちます。

 

 シスコシステムズ【CSCO】はもともとはハードを得意とするIT企業です。これだけ恵まれたキャッシュフローがあるということは、その強みがいまだに生き続けている証拠とも言えます。

 

 変化の激しいIT業界にありながら、いまだに一定の強みを持っていることは間違いありません。しかし、企業を中心とするクラウドの進展や低価格製品との競合は激しく、通信機器のシェアはやや低下傾向にあります。

 

 株価は落ち着いており、魅力的な水準です。しかし、これらの強弱あわせた要因をどのように判断するかで投資行動が変わってきそうです。 

 

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