たぱぞうの米国株投資

米国株投資で人生の選択肢を増やすという提案です。某投資顧問のアドバイザーをしています。

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In the middle of difficulty lies opportunity

アッヴィ(ABBV)は配当およそ3.8%のバイオ医薬大手企業

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アッヴィ(ABBV)はアブビーとも表現されるバイオ医薬大手企業

  アッヴィ(ABBV)は米医薬品・医療器具大手のアボット・ラボラトリーズ(ABT)から2012年に分社化された会社です。今現在はアボット・ラボラトリーズ(ABT)とは資本関係はなく、きれいさっぱり別会社になっています。このドライさは米国企業らしい印象を持ちます。

 

 なお、分社元のアボット・ラボラトリーズ(ABT)は大変に歴史が古く、1888年まで創業をさかのぼることができます。祖業は顆粒剤の生産でした。

 

 ところで、このアッヴィは日本語での表記が難しいです。そのためアブビーやらアッヴィやら証券会社でも表記が一定しないところがあります。今のところ日本支社が「アッヴィ合同会社」と名乗っていますので、「たぱぞうの米国株投資」では日本支社の表記を尊重し、以下の記事中はアッヴィとしたいと思います。念のため。

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※アッヴィ本社のページから。

 

 アッヴィは研究開発を得意とするバイオ医薬品企業であり、医療用医薬品世界売上高No.1であるヒュミラを持ちます。

順位 製品名
(一般名)
薬効分類 会社名
(国籍)
売上高 2015年
(百万米ドル)
前年比 (%) 2014年 順位 2013年 順位
1 ヒュミラ
アダリムマブ
抗リウマチ薬 アッヴィ(※)
アメリカ
14,012 12 1 1
2 ハーボニー
ソホスブビル+レジバスビル アセトン不可物
C型肝炎治療薬 ギリアド
アメリカ
13,864 552 47  
3 エンブレル
*注1 エタネルセプト
抗リウマチ薬 アムジェン/ファイザー
アメリカ
8,697 2 4 3
4 レミケード
*注1 インフリキシマブ
抗リウマチ
/クローン薬
ヤンセン/メルク
アメリカ
8,355 △10 3 2
5 リツキサン
リツキシマブ
抗悪性腫瘍剤 ロシュ
スイス
7,321 △1 6 6
6 ランタス
インスリングラルギン
インスリン製剤 サノフィ
フランス
7,090 △16 5 5
7 アバスチン
ベバシズマブ
抗悪性腫瘍剤 ロシュ
スイス
6,945 △1 7 7
8 ハーセプティン
トルスツズマブ
抗悪性腫瘍剤 ロシュ
スイス
6,794 △1 9 8
9 プレベナー13
肺炎球菌ワクチン
小児肺炎球菌
ワクチン
ファイザー
アメリカ
4,464 40 17 20
10 レプラミド
レナリミド
抗がん剤 セルジーン
アメリカ
5,801 16 14 16

業界情報 製薬企業の動向 医薬品売り上げ上位品目(世界) - 製薬専門転職紹介 メディサーチ より作表。※原典ではヒュミラはアッヴィではなく、アボットになっています。

 

 1位のヒュミラは抗リウマチ薬として有名です。また、その売上高は140億ドルにも上ります。ブロックバスターと呼ばれるヒット医療薬の中でも図抜けた大ヒット商品です。2012年から連続1位の座を守っています。ちなみに2011年まで1位だったのが4位のレミケードです。

 

 レミケードはジョンソンエンドジョンソン(JNJ)とメルク(MRK)が開発しました。これも抗リウマチ薬です。ヒュミラの登場により1位を明け渡しています。

 

 2位のハーボニーはC型肝炎薬です。ギリアド・サイエンシズはソバルディというC型肝炎に有効な薬を開発しました。ソバルディは、9割を超える患者が治癒したという画期的な新薬でした。それからさらにソバルディをベースにレディパスビルを加えて合剤を作りました。これがC型肝炎に対する薬効を殆ど100%にした2位のハーボニーです。

 

 数年前まではC型肝炎は長期のきついインターフェロン治療、しかも難治だったということを考えるとハーボニーはまさに奇跡の薬と言って良いでしょう。

 

 アッヴィとギリアドに共通するのはこの圧倒的な力を持つ新薬への依存度が大変大きいというところです。アッヴィの場合は売り上げの6割がヒュミラです。

 

 しかし、ジェネリックなど後続薬の価格競争、脅威にさらされるのが新薬の宿命です。あまりにも単一の薬に依存することは経営上あまり好ましいことではありません。

アッヴィ(ABBV)のチャートと配当

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2013年 1月 株価34ドル 配当0.40ドル
2016年10月 株価60ドル 配当0.57ドル

 

 分社化してからまだ数年しかすぎていません。それでも株価は1.8倍近くになっています。2015年夏、2016年初頭のチャイナショック時に50ドル近辺まで下がりましたが、おおむね60ドル台を割ることは少ないです。

 

 ヒュミラの効果の大きさが株価に反映されています。

 

 配当も順調で、毎年増配を繰り返しています。そのため、配当利回りはおよそ3.8%まで上昇しています。この高配当が株価を下支えしていると言って良いでしょう。

アッヴィ(ABBV)の基礎データ

ティッカー:ABBV
本社:アメリカ・イリノイ州ノースシカゴ
来期予想PER:16.1倍
PBR:25.1倍
ROE:181%
ROA:12.7%
EPS:3.72ドル
配当:2.56ドル
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)

 

 4文字ティッカーなのでNASDAQかと思いきやNYSEです。3年間売上成長率は10%、利益成長率は15%と優良です。また、PERはおよそ16倍と今の米国株式市場においては割安です。今の米国株式市場は18~19倍が平均的です。

 

 ちょっと前までは14倍が目安だったのですが、上がってしまっています。

 

 アッヴィが比較的割安な株価に置かれているのは、やはりヒュミラの特許切れに伴う業績への懸念が払しょくしきれていないのが大きいですね。ただし、研究開発力のある大手バイオ医薬企業であり、新薬の開発も期待されています。

 

 期待と懸念が交錯する銘柄、それがアッヴィということです。