たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

フローとストックとは。資産運用との関係

フローとストックを個人の資産運用にあてはめると・・・

 経済用語の基礎知識として、フローとストックという言葉があります。国レベルや企業レベルでよく使われる言葉ですが、個人に落とし込むことも可能です。言葉の意味はズバリ簡単に言うと以下になります。

フロー:収入、支出
ストック:貯蓄

 年収と使うお金がフローであり、資産がストックとも言えます。いくら年収が高くても、支出が多くては資産が増えません。また、効率よく資産を増やそうと思えば、投資をしてお金がお金を増やすシステムを作りだす必要があります。

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  派生して言い換えるとこういう言い方もできます。フローはそのアクティビティをやめてしまえば、収入が無くなるものです。ストックはやりようによっては何もしなくても入り続ける収入にすることができます。ストックを増やし、最終的にはストックでフローも作り出してしまう、こういうシステムづくりが究極ということになります。

 

 収入は以下のように分けることができます。

フローによる収入

  • 給与収入
  • ブログやアフィリエイトの収入
  • 講演料
  • 流行りモノの印税、など

 なんらかの労働を経て得られるお金は殆どフローにカテゴライズされます。そのアクティビティを終えてしまえば、そこで収入が断たれる、そういう性質を持ちます。

 

 給与収入は多くの人にとって、主な収入源です。しかし、これは「健康」が前提になります。つまり健康問題が起きれば、たちまち収入が断たれる可能性があるということです。会社に行き、そこで仕事をすれば収入になる。最もシンプルな稼ぐ方法ですが、実はそれは個人の健康という不確かな基盤の上に成り立つものです。

 

 また、こちらの体が健康でも、あちらの体が不健康になることもあります。あちら、つまり会社の経営体力が無くなるケースです。労働者と雇用主が健全で初めて成り立つ収入、それが給与収入ということです。そういう意味では誰もが明日、あるいは来年には仕事を失う可能性はあるということです。

 

 ただし、そうなると困りますので日本の場合は社会保障ということで互助的なシステムを整えています。生活保護や失業保険、あるいは障害年金などは公的な互助システムと言えます。

 

 ちなみにブログやアフィリはかつてはストックと考えられた時代もありましたが、今では完全にフローになっています。何もせずに稼ぎ続けるサイトを作ることは、私も含めて普通の人には殆ど無理と言ってよいでしょう。常に情報を更新し、時代にキャッチアップしていく必要があります。

 

 講演料や印税もそうです。知識やエンタメといったものは消費される存在で、飽きられれば終わりです。これもまた非常に刹那的なものです。流行りの中での収入は当たれば大きいですが、それが未来永劫続くようなものではありません。

 

 これらのいわば一時的な収入をどのようにストックに変えていくのかという発想が大事になってきます。また、フローですから支出の部分、ここを節約して収入と支出をコントロールしていくというのが資産運用の肝になります。

ストックによる収入

 では、これに対してストックによる収入とはどのようなものがあるのでしょうか。いくつか例に挙げてみます。

  • 株式、とくに配当金収入
  • 不動産の賃料収入
  • 金融資産の利息
  • 不朽の名作の印税、など

 こういったものがあります。これらは広い意味での貯蓄です。貯蓄というと銀行預金やキャッシュが想起されますが、その限りではありません。うまくすれば、貯蓄が収入を生むということです。

 

 これらの強いところはよほどのことが無い限り、永遠に富を生み出し続けるというところです。先にリスクとして挙げた、所有者の健康問題でさえも関係がありません。

 

 つまり、不確かな年収を増やしつつ、支出を絞り、確かなストックに変えていく。資産運用とは広義でいうと、資産の質的な置き換えのアクティビティであると言えます。さて、こうしたことを踏まえてご質問を紹介します。

 フローを増やしているが、ストックにどう置き換えるか

こんにちは、初めまして。
いつもたぱぞう様のブログを参考にさせていただいています。
今回はアドバイスをいただければと思い、メールを送付させていただきました。

 

 私は30代半ば、妻と小さな未就学児が3人います。比較的安定した職業に就いており、手取りで月30万ほど。妻も安定した職で同程度給料を得ています。また、私は副業もあり、平均して10万から15万程度の副収入もあることから、現在のところ金銭的には余裕があります。ただ、副業の方は安定しているわけではないため、生活の当てなどにはしていません。


 私自身の余裕資金は1300万ほどで一部を運用しており、

  • ideco
  • 投資信託(楽天全米株式インデックスファンド・月2万)
  • ウェルスナビ(月3万)
  • 国内株式(400万ほど)
  • 米国株式(200万ほど)

 という形で投資しています。手堅い自分の性格と地合いが安定しているせいもあり、大儲けはできていないものの、そこそこの成績になっています。その他にも節税対策でワンルームマンションを一部屋所有しています。

 

 30代半ばということと、将来的に子供3人の教育資金が必要になってくることから、そろそろしっかりと方向性のある投資をしたいと考えています。毎月の副業の10〜15万+余裕資金を投資にあてていく予定です。

 

 米国バリュー株をいくつか買っていくことも考えましたが、下落リスクなどを考え、米国株ETFが良いのではと思っています。そのETFですが、何を買えば良いのか迷っています。


 当初は手軽にVTIをメインに購入してくれるウェルスナビに、そのまま副業分+αを入れて運用していくつもりでしたが、成長性の低いVEAがかなり含まれていることがあまり好みではなかったので、あくまでウェルスナビは自分の投資の中ではサブで運用していくつもりです。


 米国株ETFで安定感があるVTやVTI、VOOが第一候補かと思うのですが、それだけを購入していくのは自分の年齢や、現在だからかけられるリスク(子供が成長していくと出ていく金銭も大きく、よりディフェンシブな運用を行わざるを得なくなるのでは)というところをを考えると、現段階では少々ディフェンシブ過ぎるような気もします。


 VTに加えてQQQなど比較的ボラリティの高いETFを組み込んだ方がいいでしょうか。(例えばVTとQQQを半々ずつというような)

 

 もし可能でしたら、たぱぞう様のご意見等(たぱぞう様ならこういう運用をしていくなど)いただければと思います。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

共働きと副収入はフローを増やす第一歩

 共働きと副収入ということで理想的なフローをしていますね。ざっと手取りで世帯で月々75万円のフローが生じているということです。このペースでおそらく40代になれば、手取りベースで100万円に到達するのでしょう。

 

 収入とはある意味では効率的努力と運の総和のようなところがあります。無駄な努力をしても収入は増えませんし、ある程度の運も無ければ努力を正しく評価されません。質問者様は、その両方が備わったということですね。

 

 さて、資産運用、つまりフローのストック化です。このストック化に最適なのが米国株であり、米ドルです。特に米国株ETFは広く分散が可能になりますし、ドルで持つことで通貨の分散もできます。

 

 個人的には低成長が見込まれる成熟国を比較的多く含むVTはさほど好みではありません。そこは置いておいて、分散という意味では優れるのは確かです。また、QQQはリターンに優れますが、ボラティリティがやや高いのも事実です。

 

 これらを考えるとやはりVTIというのは総取りしている優れた米国株ETFであると思います。ただ、資産運用にバリエーションを加えるということならばVT・QQQ・あるいはVTIを混ぜていくというのは悪くない選択だと思います。

 

 副業が何かは分かりませんが、米国株ETFというのは時間を生み出してくれるものです。銘柄研究に割く時間を減らし、本業+副業で収入を増やしていくというのは、先に述べたフローとストックの考え方にも合致します。

 

 いずれにせよ、ここで出ている米国株ETFにはいわゆる「変な商品」はありませんから、自信を持ってストックに置き換えていけばよいと思います。QQQはボラティリティが大きいですが、悪くありません。この10年では最高クラスのパフォーマンスを示しています。

 

関連記事です。

  ストック型の不労所得をいかに増やすか、ということで趣旨は似ています。こちらは、私の友人をもとに実例を交えて書いています。

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  定時退社の仕事術です。本業の給与が限られるならば、副業をするのは当然の権利です。しかし、なぜか日本では副業規定なるものがあり、自由な経済的活動が束縛されています。雇用者目線の規制ですね。

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  バランスという意味において最強のVTIです。バンガードの旗艦ETFであり、米国株ETFで最も著名なETFの1つです。

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