たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

米国REIT(リート)の考え方と使い方

米国REIT(リート)の役割

 米国リートは不況時に株式以上に値下がりする傾向にあります。逆に言うと、不況時に株式以上に反発することがしばしばああります。少なくとも過去を見る限りはそうです。

 

 また、株式投資家にとっては、債券・金・不動産(リート)といった具合に分散投資が可能になることから人気があります。つまり、一定のリスクヘッジ、あるいはパフォーマンスに優れる、そういう効果が期待されるということです。

 

 かつては金や不動産というのは現物に投資するしか方法がありませんでした。しかし、今は証券化されたものを買うことができます。また、証券化されたものの集合体をETFという形で買うことができます。金ETFやリートETFがそうですね。

 

 そのため、日本にいながら米国REIT(リート)が簡単に変え、管理もできるのです。そういう意味では分散投資がペーパーアセットだけでできる、そういう時代になったと言えます。さて、今回は米国のリートについてご質問を頂いています。

米国REIT(リート)は何が良いのか

たぱぞう様

 毎日拝見し、勉強させて頂いております。REITについて、たぱぞう様のお考えを御教示頂ければ幸いです。「株式投資の未来」や「ウォール街のランダム・ウォーカー」に記載されている推奨ポートフォリオには、一部にREITが組み入れられています。

 

 係るREITの具体的な商品として、たぱぞう様は何が良いと思われますでしょうか。また、そもそも株式にREIT(や債券)を一部加えるメリットは、リスクを下げてリターンを上げることと認識しておりますが、正しいでしょうか。


 尚、私はRWR(もしくはIYR)、又はニッセイグローバルリートインデックスファンドのいずれかが適切かと愚考しております。
(SBI証券で購入できる上記以外の海外REIT投資信託はコストが高いため、選択肢から除外しました。)

 

 RWRとIYRを比較すると、組入銘柄、配当利回り、経費率の点から、どちらでもリターンに大差は無く、経費率の点からRWRの方がやや有利か、という私見です。

 

 これらに対し、ニッセイグローバルリートインデックスファンドは、米国以外の不動産も含むため、米国以外の人口増加国を含み、且つリスク分散できる点がメリット、人口減少国も含む点がデメリットと考えています。

 

 さらに、実質コストはRWRよりやや高いですが、無配のため課税を先送りしながら配当再投資できる点がメリットと考えています。一方、係るメリットの割に基準価額は上がっているように見えないため、投資先として自信を持てない状況です。

 

 また、上記インデックスファンドは、日本円で購入できるため手間が少なく、購入手数料が掛からず、少額から購入できる点もメリットと思われます。尚、私の属性ですが、28歳サラリーマンで、今年から1千万円の余裕資金を約5年かけて運用に投入する予定です。

 

つみたてNISAで楽天全米株式インデックスファンドの満額購入を進めており、並行して高配当米国株およびREITの購入を15万円分/月程度で検討しています。
(上述の質問は係るREITの購入に関します。)
また、昨年のNISA枠で高配当米国株を約100万円分購入し、保有しています。

 

 また、会社の確定拠出年金およびマッチング拠出を先進国株式インデックスファンドに満額行っており、iDeCoは活用していません。保有している証券口座はSBI証券のみです。

 

 以上、長文となり誠に申し訳ありませんが、たぱぞう様のご意見を御教示頂ければ幸いです。ご多用中恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

買ってはいけない米国REIT(リート)

 最も買ってはいけない米国REIT(リート)は「毎月分配型米国REIT(リート)為替ヘッジあり」です。毎月分配で元本を削り、為替ヘッジで手数料を稼ぐ商品です。こういう商品を勧める窓口の人がいたら、信じてはいけません。ノルマの虜になっています。

 

 ひどい例になると、顧客のポートフォリオの100%近くが全て海外REIT(リート)ということもあります。これは、そもそもREIT(リート)自体の表面利回りが高く、投資に関して知らない人にとっては商品としての訴求力があるからです。

 

 しかし、これは毎月分配金で元本を削って利回りを高く見せるなどのおかしなことをしているケースがほとんどであり、こういう商品に近づいてはいけません。

 

 また、信託報酬がやたらと高い米国REIT(リート)投資信託も買ってはいけません。それならば、直接米ドルで買い付けたほうが安いものがたくさんあります。例えばIYRの信託報酬はすでに0.5%を切っています。RWRに至っては0.3%を切っています。

 

 そうすると、1%、2%を超えるような信託報酬の米国REITというのは明らかに不利です。買う必要がありません。

 

 にもかかわらず、高手数料のREIT(リート)商品ばかり薦めるプロもいますので、自分なりにしっかりと知識を得たうえで買うのが良いのでしょう。といっても、対象商品が限られますので、リートETFに関しては簡単です。

買って良い米国REIT(リート)

 買って良い米国REIT(リート)というのもあります。本来の目的に沿った、比較的低手数料で買えるETFです。これらは分配金もしっかりしていますし、内容も悪くありませんので安心して買える商品と言ってよいでしょう。

 

 もし、ポートフォリオに米国REIT(リート)を加えたいならば、こういった商品を買うと良いでしょう。

 

 あとは直接単体のリートを買い付けるという手もあります。ただ、日系証券会社ではあまり扱っていません。

 

 ちなみに、ETFならば以下の商品がベンチマークが安心できるものです。

IYR iシェアーズ 米国不動産 ETF

RWR SPDR® ダウ・ジョーンズ REIT ETF (RWR US)

2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無)

1659 iシェアーズ 米国リート ETF

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※seeking alphaから引用

 

 IYRとRWRは米国でも取引が多く、歴史もあることから安定的です。私もIYRは持っています。この2つは20年近い設定来で平均年率10%のリターンがあります。パフォーマンスは非常に似ており、迷ったら2つに分けて両方買う、ぐらいのスタンスで良いでしょう。分配金利回りはそれぞれおよそ4%ぐらいです。

 

 円で米国REITを買う場合は今は2515か1659ということになります。この2つはベンチマークは悪くなく、期待ができます。しかし、設定日が比較的新しく、期待通りの分配金が出せない、流動性が米国ETFに比べると劣る、などの問題がまだあります。

 

 取引量が安定し、定着してくれば問題ありませんが、日本だと海外投資がまだまだ根付いていませんので、どうでしょうか。もっともドルで買うことに慣れていれば前者2つが良いですが、円で買うこと前提ならば後者も悪くはありません。

 

 ただし、REITは不況時に大きく下がる性格を持ちます。全体としては株式に比重を置き、サテライト的に活用していくというのがパフォーマンスも優れるかと思います。株式投資メインにしつつ、リートETFをトッピングするというのがよいでしょう。

 

 どうしても投信ということならば、質問者様の文中にあったような、ニッセイグローバルリートインデックスファンドのような投資信託で購入というもの手でしょう。こちらの商品の投資先は米国のみならずグローバルですね。

 

 ご質問ありがとうございました。

 

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  リート選びの視点です。

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  こちらは【IYR】米国不動産ETFの記事です。ブラックロックのETFで、最も高い人気を誇るreit系ETFの1つです。

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