たぱぞうの米国株投資

米国株投資で人生の選択肢を増やすという提案です。某投資顧問のアドバイザーをしています。

金融株の取り引きの仕方、考え方

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金融株とフィンテック

 金融株に関して、ご質問を頂きました。

-------引用

tatsuzou12さん

 一つ質問させて下さい。金融関係のETFを購入しようと思っているのですが、フィンテックにより、今後の金融業はどうなるとお考えでしょうか?お手数ですが、よろしくお願いいたします。

------ここまで

 ということです。いつもご質問ありがとうございます。

 

 私の親友が外資の銀行で働いています。数年前に「フィンテックの流れは確実に来ている。投資をするならフィンテック関連銘柄というのは悪くないよ」という話でした。私は、その友人からフィンテックという名詞を始めて聞きました。

 

 世事に疎い私は社名だと思っていました。フィンテックで調べたのですが、どうやらそうではないという結論だけ出して、投資はしないままでした。というのも、私はあまりテーマ株の取引は得意ではないからです。

 

 そのためここでは、私がかつて得意としていた、一般的な金融株の取引の特徴について体験を交えてお話ししたいと思います。

金融株は政治に左右されやすい

 まず、金融株の特徴を押さえておきたいと思います。金融株は非常に政治に左右されやすいです。トランプ大統領によるドッドフランク法の見直しを受けて金融銘柄が急上昇を遂げているように、法律によって利益構造が変わります。

 

 また、銀行業務自体が国際的なものであり、その法的な縛りは国内に限ったことではありません。例えば国際組織としてバーゼル銀行監督委員会というものがあり、国際的に活動する銀行の自己資本比率や流動性比率等に関する国際統一基準が決められています。

 

 2004年(平成16年)に改定されたバーゼルIIにおいては日本の銀行の財務が悪く、銀行株はパッとしませんでした。時の竹中平蔵大臣の方針もあって、自己資本比率を高めるためにみずほ銀行が1兆円増資をグループ総出で行いました。それが、2002年です。株価は壊滅的になっています。

 

 ちなみにみずほ銀行のこのときの優先株は、2016年になってようやく普通株転換を終えました。

 

 また、邦銀が立ち直りつつあった2007年(平成19年)には、再び見直しがあり、2010年(平成22年)に新しい規制の枠組み(バーゼルIII)の合意がされました。これは、ヨーロッパの銀行にとって厳しく、増資懸念でやはり株価は下落しました。

 

 このような国内だけではなく国際的な政治を見切ることは不可能と言って良く、はっきりいうと金融株はばくち的な要素があります。次にばくちの体験談をご紹介します。

金融株は景気に左右されやすい

みずほ銀行の例

 金融株は一般的に景気に敏感です。2003年の日本株市場は実に66%もの値下がりをしました。その下げを主導したのは銀行株です。2003年は1982年以来の最安値を記録し、日経平均が20000円台からじわじわ下げて7603円にまで下がりました。

 

 これに関しては以前にも少し触れました。

www.americakabu.com

 このとき私は全力逆張りスタイルの投資をしていました。みずほ銀行を1株60万円から買い下がり、最終的には7万円ぐらいまでコツコツと集めました。平均購入単価は今でも覚えていますが15万円でした。最終的にそれを20株持っていました。

 

 つまり、20株300万円ということです。しかし、みずほ銀行は最終的に6万円前後まで下がります。つまり、300万が120万になったのです。相当な減価率です。

 

 それが当時の全財産でした。社会人として働き始めて3,4年目での投資ですから、自由にできる資金はその程度でした。6万円を切った時に、親に「勝つ自信があるから100万貸して欲しい」とお願いして即座に却下されたのを覚えています。

 

 いくらキャッシュを投入しても、相場全体が底抜けするとナンピンしてもナンピンしても損が重なるという貴重な経験をさせてもらいました。こうなるとキャッシュポジションもなにもあったものではありません。

 

 その後、結果的にみずほ銀行は立ち直り、このときの回収資金は今の私の原資になっています。このときに初めて財産が何倍にもなるという体験をしています。

バンクオブアメリカ(BAC)の例

 その後、度重なる増資爆弾の被弾で日本株に嫌気がさしていた私は、2010年を境に米国株投資を始めます。リーマンショックのあおりをうけ、立ち直り始めていたバンクオブアメリカにまた全力投資をします。まさに学ばざる投資家です。

 

 全力投資とはいいつつ、このころは資産の一部しかドル転していませんので、およそ5万ドルでした。

 

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※以下画像は全てグーグルファイナンスから

 

 2011年、11ドルで買います。しかし、教科書通りのデッド・キャット・バウンス(dead cat bounce)で掴んでしまい、半値近くになる憂き目に遭います。このときもやはり憂鬱でしたが、あれよあれよと回復し、1.5倍の利益を得ることができました。

 

 しかし、私の思惑とは異なり、今では倍以上になっています。投資判断を誤ったのかもしれません。底値で買い、高値で売る能力がないことをまたもや思い知らされています。

 

 これを境に、大きな資金を逆張り投資に投下することは止めています。アメリカ株を研究するうちに、こんなリスクを負わなくても十分利益が乗ることが分かったからです。

 

 今の私の配当収入は、かつてこのようなリスク投資をしていたころの収入よりは少ないですが、確率的にははるかに安全です。豪速球投手が年を重ねて軟投派になるのと同じようなものでしょうか。

 

 持続可能な投資術ということです。投資でも仕事でもブログでも、持続可能というのは押さえておきたいことです。

金融株の本質は変わらない。ボラティリティが高いということ

 フィンテックがもてはやされようと、ドッドフランク法が廃案になろうとも、変わらないことがあります。それは、金融株というのはボラティリティが高いということです。景気が良くなれば業績が上がり、景気が悪くなれば業績が落ちます。

 

 金融株とはそういうものだからです。割り切って、投機的に投資をしても面白いですが、何倍になる可能性もあれば、半分以下になる可能性もある、そういう株式だと私は思っています。

 

 直近の例ならばドイツ銀行が金融株らしい値動きをしています。

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 以前の私のような全財産の投資というのは危なすぎます。それこそ持続不可能な投資術です。投資の%か上限額を決めて、決められた枠内でいじるのが、金融株の嗜みだと今では思っています。

 

関連記事です。政治によって利益構造と株価が変わる好例になりつつあります。

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 金融株でも保険会社はまだ値動きが優しいことが多いです。

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