たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

世界の金鉱株ランキングベスト10

世界の金鉱株ランキングベスト10

 世界の金鉱株ランキングベスト10をご紹介します。金鉱株はかつては株式相場との逆相関が期待されていました。今も金ETFであるGLDなどは株式や債券とは違うハードアセットとのしての役割を期待されていますね。

 

 関連して金鉱株は商品市況に連動する傾向にあることから、依然として独特の存在感を保っているのも事実です。ここでは金鉱株を売り上げベスト10として特集してみたいと思います。

  1. バリック・ゴールド【ABX】カナダ(世界一の産金会社)
  2. ニューモント・マイニング【NEM】米国(米国1位)
  3. アングロ・ゴールド・アシャンティ【AU】南アフリカ(南ア1位)
  4. ゴールドコープ【GG】カナダ
  5. キンロス・ゴールド【KGC】カナダ
  6. ニュー・クレスト・マイニング【NCMGY】オーストラリア
  7. ゴールドフィールズ【GFI】南アフリカ
  8. ポリウス・ゴールド【OPYGY】ロシア
  9. アグニコ・イーグル・マインズ【AEM】カナダ
  10. シバニェ・スティルウォーター【SBGL】南アフリカ
  11. ハーモニー・ゴールド・マインズ【HMY】南アフリカ
  12. ブエナベンチュラ【BVN】ペルー

金鉱株の売り上げと利益

f:id:tapazou:20180317170225p:plain

 売り上げは2017年のものです。ただ、下位のほうは年ごとに順位変動がありますので、大まかな並びになっています。業界最大手のバリックゴールド【ABX】の規模、安定感は群を抜いています。ニューモントマイニング【NEM】は業界2番手、こちらも業績は比較的安定しています。

 

 これに対して3位以下はロシアのポリウス【OPYGY】を除いて財務基盤がぜい弱なことが多く、収益性にも課題があります。業界3番手であるアングロゴールドまではまだ良いのですが、それ以下になると経営の波が激しいのがこの業界です。

 

 ポリウスの場合は、政治的に厳しいこともあり、経済制裁なども含めて投資対象などにするには細心の注意が必要といったところです。ロシア株はPERなどは非常に割安ですが、万年割安株ということが多いです。また、ロシアも人口減少国です。

 

 それは地政学リスクを始めとする、様々な投資上のバランスでそうなっているということです。キンロスゴールド【KGC】やハーモニー・ゴールド・マインズ【HMY】あたりは営業利益がマイナスになっており、厳しい状況を窺い知ることができます。

 

 安定的な金鉱株を選ぶならばバリック・ゴールド【ABX】やニューモント・マイニング【NEM】あたりが選択肢になってくるのでしょう。とはいえ、商品市況次第で業績が大きく変わりますので、安心してほったらかしというタイプの株ではないですね。

 

 同じく市況に左右される資源メジャー、原油株と性格的には似たところがあります。

世界の金鉱株の株価動向

 金鉱株の株価動向です。

f:id:tapazou:20180318092046p:plain

※Yahoo!finance

 バリック・ゴールド【ABX】とゴールドコープ【GG】はこの5年で60%近くのマイナスになっています。大きな落ち込みです。ニューモント・マイニング【NEM】は唯一健闘していますがそれでもマイナス5%です。

 米国株市場上昇の恩恵を金鉱株は殆ど受けてこなかったということです。参考までに、赤いチャートはダウ平均です。大きくリードしています。これは、この5年間株式市場が順風満帆だったからです。

 

 次に10年チャートです。バリックゴールドとニューモント・マイニング、それからS&P500との比較でみてみます。

f:id:tapazou:20180318095011p:plain

 黒=バリックゴールド 青=ニューモントマイニングです。

 リーマンショック以後の2010年、11年ごろにS&P500との逆相関がみられます。S&P500が-25%だったのに対し、バリックゴールド、ニューモントマイニングは+25%~50%の上昇を見せています。

 

 よく言われる「金鉱株は市場平均と逆相関になる」というのはこのときの実績からもみることができます。

 

 バリックゴールド、ニューモントマイニングともこの時期に過去最大の売り上げを上げています。営業利益率も50%近くあり、20%に届かない今とは全く違います。

f:id:tapazou:20180318095931p:plain

 ちなみに、こちらのチャートは金ETFであるGLDのチャートです。GLDも2012年前後にピークをつけており、金鉱会社の業績に金価格が大きく寄与したことがわかります。リーマンショックでは強い逆相関は見られませんでしたが、ギリシアショックの際にはきれいに逆相関を示しました。

 

 株式市場が不調の時にはある程度の逆相関を示すのは事実です。ただ、リーマンショック級の時にはすべてのアセットから資金の引き上げがあります。そのため、100%逆相関を示すとは言い切れません。

 

 あくまでサブ的に、株式ETFをコアにしつつ投資するという活用法になります。

 

関連記事です。

  純金積み立てと金ETFに関しての記事です。それぞれのメリットデメリットをまとめています。今の相場の先行きに不安を覚えるならば、金ETFというのは有力な分散投資先になります。

www.americakabu.com

  SPDRゴールドシェア、世界で最も人気のある金ETFに関しての記事です。資産が少ないうちは株式全振りで良いでしょうが、大きくなるとこういう分散もありでしょうね。

www.americakabu.com

  ウェルスナビは分散投資の一環としてGLDをポートフォリオに組み入れていますね。リスク許容度ににもよりますが、私の場合で10%ちょっとの組み入れになっています。私は最大リスク、株式割合を最大にしています。

www.americakabu.com