たぱぞうの米国株投資

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自営業者は経費と投資を活用して将来に備えましょう。

自営業はかつてに比べるとずっと間口が広がった

 自営業というのはかつては商店事業主や士業などが多かったように思います。今はyoutuber、ブロガー、アフィリエイター、デザイナー、コンサルタント、ライター、プログラマーなど多岐にわたっており、数十年前に比べると独立は非常にしやすくなっています。

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 かつては学校で勉強をし、部活をし、学業だけでなく組織で生きていくためのイロハを身に着けていないと社会に出てから大変苦労するという構図でした。多くの人が雇われる立場でお金を得ていたからです。

 

 今は、何か尖った才能があれば自立することは以前に比べてたやすくなっています。

 

 そういう環境にしたのがまずネットであり、次にスマホであったということになります。特にスマホの登場は大きく、限られた人が限られた場所で享受していたネットサービスを、誰でもどこでも使えるようにしたこと、この変革が非常に大きかったですね。

 

 これにより、広告やメディアが個人にシェアされるようになり、自立した個人を多く生み出す原動力になっています。

 

 さて、今回はそうした自営業の方からご質問を頂いています。

自営業者の投資術はどのようなものがありますか。

 たぱぞう様、はじめまして、Oと申します。


 NISAや米国投資に興味をもち、たぱぞう様のブログで勉強させていただいています。資金が2200万あり、たぱぞう様でしたらどのように運用していきますか?

■現状

  • 30才 個人事業主男性(既婚子供なし)
  • 投資経験1年
  • 資金2200万

■現在の内訳

  • SBIのiDeCo 100万
  • ロボアド(ウェルスナビ・テオ・フォリオ) 50万
  • ソーシャルレンディング 350万
  • 仮想通貨 200万
  • 現金 1500万

■今後の投資

  • 現金は500万程度手元に残し、残りは投資へ
  • iDeCoを限度額まで(年81.6万)
  • NISAもしくは積立NISAを限度額まで
  • 100万程度を年数回に分けて個別株へ。勉強しながらリターン狙い。

■投資の目的

  • 労働収入以外の収入を増やす。
  • 老後資金
  • 今後の育児資金(まだいないですが…)
  • 家の購入資金(まだ賃貸か持ち家かは検討中ですが…)

■迷ってる点

  • NISAか積立NISAか。

 まとまったお金があるのでNISAで120万でVTIか楽天全米インデックスあたりを買おうかと思っていますが、40万までであっても20年の長期保有できる積立NISAのほうがいいような気もして迷っています…

 

 制度上可能かまだ調べていないですが、NISAを5年保有してから積立NISAに切り替えるのが一番節税メリットをうけられるのかとも思ったりしています。また妻と相談して、妻の口座で積立NISAを作るというのも検討中です。


 たぱぞう様でしたらこのような状況であればどのような投資計画を立てていきますでしょうか。お手すきの頃で構いませんので参考までにご意見いただけるととても嬉しいです。また個別株選定の知識はまだ皆無なのでこちらのブログでまた勉強させていいただきます。

自営業者の投資は経費【節税】と両輪で成り立つ

 まず、自営業者の投資は経費【節税】とセットで成り立つということです。普段は投資について書いていますので、今回は法人・個人事業主向けの経費【節税】に焦点を当てて書いてみましょう。

個人型確定拠出年金【iDeCo】

 もともと自営業者の安定した老後のために創設された制度です。そのため、月々6.8万円まで積み立てができ、しかも出口では退職控除枠としても使えます。さらに、その積立額は課税所得から減らすことができます。

 

 iDeCoだけで81.6万円の年間削減額になりますので、相場環境に関わらず利用したい制度です。自営業者はもし投資資金が潤沢でないならば、投資はこれだけでも良いぐらいです。

経営セーフティ共済

 経営セーフティ共済に入れば、毎月最大20万+期末に1年分前納すれば+240万法人経費で落とせます。ただし、加入が40ヶ月未満だともらえる金額が減ります。つまりマイナス運用です。


 受け取る時には売上になるので税の繰り延べという性質があります。利益が少ない年に戻すことで、利益の操作ができる、そういう節税になります。しかし、預け先が積極運用をするようなものではないので、運用リターンとの比較検討は必要になりますね。

小規模企業共済

 月々の掛金は1,000~70,000円までです。500円単位で自由に設定が可能です。退職廃業時に受け取り可能です。20年以上積立をしないとマイナス運用になってしまうため注意が必要です。

 

 法人所得ではなく、個人所得を削るタイプのものです。

社用車、交際費、出張日当、償却

 あとは社用車、交際費、出張日当などが業務に関わる必要経費ということになります。例えば社用車は定率法で一気に落としたり、4年落ち以上の中古車で一括して落としたりすることが可能になります。

 

 交際費は業務に関わる打ち合わせ、会食費などに関わります。出張日当は良くできた制度で規約を作っておいて、50㎞以上の出張で日当を付けたりできます。この日当には個人の所得税がかかってきません。

 

 いずれも経費算入で利益を消すタイプになります。法人のほうが経費の範囲が広く、たとえば出張日当は個人事業主では使えません。

 

 また、減価償却費も知っておきたいですね。不動産の建物部分や、太陽光の設備に関する部分も償却対象です。たぱぞうの場合、太陽光5基で17年、年間およそ600万の償却を出しています。つまり、それだけ法人の利益を消せるというわけです。かつては一括でしたが、今は17年になっています。

 

 利益が出すぎた年に中古不動産を買い、4年で償却してしまうというのもよく使われる手です。土地建物比率がここでは課題になります。いずれにしても、これらの資産の償却は利益率の高い職種、仕入れなどの原価が無い職種には非常に親和性が高いです。

金融機関の融資を受けるならば経費にとらわれず、数字を作っておく

 ただ、あまり経費を盛りすぎると法人・個人事業主としての数字が悪くなります。ですので、もし不動産の購入などを考えていて、金融機関の融資を受けるならば黒字化は大事ですね。

自営業者の投資といえども、王道は押さえておきたい

 基本はこれらで事業に関わる経費をしっかりと作ったうえで、余剰金で投資をしていくということになると思います。まず、NISAですが、私は投資歴が浅いならばつみたてNISAのほうが良いと考えます。

 

 理由はキャッシュアウトが定額で読みやすく、投資と言えどその名の通りつみたての要素が大きいからです。奥様の名義も使えるならば、年間の積立額はこれで80万になります。

 

 事業の安定性が読めないので何とも言えませんが、収入が一定でないならば、現金部分が大きいほうが安心でしょう。ここがサラリーマンの投資術と大きく異なるところです。先の経費算入系の共済含め、少なくとも2年程度の生活防衛資金はプールしておきたいところです。

 

 そういう意味ではご提案されているETFは妥当性があります。ちなみに、仮想通貨やソーシャルレンディング、さらには個別株というのはいずれもやややんちゃな部類になります。あくまで生活防衛資金を確保したうえでの運用になりますね。

 

 概論的ですが以下のようになります。

  • 経費、償却・イデコ・つみたてNISAの順番。その後ETFで最後に個別株投資

 これが王道ということになります。ただ、才覚があれば、個別株投資が一番有利になります。あまり投資部分に突っ込み切れなかったので、何かご質問あれば追加で頂ければと思います。

 

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