たぱぞうの米国株投資

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米国株は今、割高なのか?

米国株が上がり続けている

 2016年のトランプ大統領当選以後、米国市場は活況を呈しています。過去最高値を更新し続けており、米国株投資に関わるほとんど全ての人が利益を手にしている状況ではないでしょうか。

 

 ほんの数年前までは米国市場の平均的なPERは17倍程度と言われていました。それが今はS&P500の実績ベースで24倍に達したともいわれていますから、この数字を見れば確かに割高になりつつあるのだろうと思います。

 

 ちなみに予想ベースでは19倍ちょっとであり、依然として好業績が期待される決算であるということは間違いありません。ただ、業績が追い付かなくなる、つまり決算が悪くなり始めると、この流れは逆流してくるということになります。

 

 逆に、ではどこが割安なのかと言えば、およそ7倍のロシア、15倍の日本、14倍のBRICSなどが当てはまるのでしょう。

PERの単純比較で割安かどうかを判断するのは早計

 ただ、このPERの単純比較で株を買っていれば成功するかと言えば、必ずしもそうではないということになります。

 

 株価は未来予測であり、将来への期待値が加味されるからです。Amazonなどのいわゆる「値嵩株」はその最たるものですが、Amazonへ投資をしている投資家は今までは少なくとも成功をしてきました。

 

 資源国であり、強大な軍事力を持つロシアですが、アメリカ並みに将来性があるのかと言えばそれは難しいところです。また、ロシア企業がどれだけ世界の名だたる企業群の中で存在感を示しているのかといえば、これも難しいでしょう。

 

 今回は米国株が割高ではないのか、ということに関してご質問をいただいております。ここでご紹介します。

リーマンショック前夜を彷彿させる米国株 

 シラーPEレシオ※1が30を超えており、過去100年でも見ても、米国株は割高で、著名投資家も皆米国株を割高と言っています。

 

 金価格も2015年12月に底を打って上昇相場を形成しており、リーマンショック前の様相を呈しています。

 

 そんな中、25%ほどの現金を有しているとは言え、米国株に偏りすぎていると思います。

 

 私も、以前より米国株を購入したいと思いつつも、買えずじまいで、今は、米国株比率は、0%です。運用額が、6000万円※2に達しているということですが差支えなければ何歳の時点で、6000万円を超えましたでしょうか?

 

※1 シラーPERに関しては竹中先生のこちらの記事も面白いです。こちらの記事は2015年のものです。このころからも割高でないかと言われていました。

コラム:米株は割高か、「シラーPER」の軽視は禁物=竹中正治氏 | ロイター

 

 ここ数年は「リスクを取らないリスク」が顕在化していますが、今後は分かりませんね。私は意外かもしれませんが、どちらかというと常にペシミストです。

 

※2 キャッシュを含めるとおよそ7000万ですね。6000万は1,2年前ぐらい40歳時に超えた気がしますが、忘れました。すみません。理由は相場環境と為替でかなり変動するからです。昨今ではキャッシュフローに重点を置いた投資をしています。

米国株は永久保持をせざるを得ない

 私の場合は投資財産の7割を米国株に投資しています。以前はほとんど100%でしたが、新規買いのスピードが緩んでいたり、債券的な値動きをする商品を売った関係でこのようになっています。

 

 しかしながら残された7割の米国株が非常に好調で、買値を考えると売るに売れなくなっています。理由はキャピタルゲイン課税です。すべてを利益確定すれば、それなりの資産減になるでしょう。

 

 そういうことですので、おそらくこのまま保持し続けます。米国株投資を始めたのは2010年からですが、株式のすべてを米国株にしたのは2014年からです。

 

 ただ、2016年初頭に軽くチャイナショックなどがあったので、比較的買い場は長く続いていました。また、基本的には連続増配銘柄に投資をしているので、〇〇ショックがあってもキャッシュフロー面では大きな影響なくやり過ごしてくれるのではないかと淡い希望を抱いています。

 

 こういう安心感が持てるのは、今のところ私は連続増配の米国株ではないかと思っています。ただ、決算悪が続くと原資が無くなりますから、個別株の決算には気を配る必要があります。

株式時価総額の国別シェア

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世界各国のPER・PBR・時価総額(毎月更新) |ETF・インデックスファンドなら!『わたしのインデックス』

 ちなみに、株式時価総額における国別シェアです。米国が圧倒的です。債券を考慮に入れず、株式をこの比率に従って買うならばおよそ50%を米国に投資をするというのが目安ということになります。中国が低いのは浮動株の影響でしょう。

 

 ただ、私は先進国の低成長を省いた投資をしたいと思っています。また、人口増加の新興国は魅力を覚えていますが、信託報酬との兼ね合いで手を出せていません。

 

 その結果、米国株7割の投資ということになっています。割高か、と言われれば「過去に比べて確かにそうです。」という回答になります。ただ、先述のように機会損失ということもありますから、決めたキャッシュポジション通りに今はコントロールしているということになります。

 

 市場の波にうまく乗り、安い時に買い高い時に売るというのは理想ではあります。しかし、米国株のような右肩上がり相場においてはじわじわとポジション調整をして枚数を増やしていくというもありかと思っています。

 

 おっしゃるように一部の個別を除いて、急いで買い増しをするような局面ではないと大局的には判断しています。これはもう2014年から、3年ぐらいそういうスタンスです。

 

 投資においては「こうすべき、ああすべき」という「べき論」もさることながら、各個人の置かれた立場を考慮した総合的な判断が大事だと思っています。ご質問、ありがとうございました。

 

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