たぱぞうの米国株投資

米国株投資で人生の選択肢を増やすという提案です。某投資顧問のアドバイザーをしています。

従業員持株会で資産が2.5倍になった話

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従業員持株会は企業の将来性が問われる

 従業員持株会という制度があります。その名の通り、自分の勤務先企業の株を積み立てていく制度のことです。ドルコスト平均法で毎月の給与から積み立てていくのが一般的です。

従業員持株会

 自分の勤め先企業に成長性があり、また経済的な濠(ワイドモート)も広ければ最強の投資法になります。給与は伸びる、さらにその給与で積み立てる株式評価額も増える、配当も増えるという制度になるからです。

 

 では、誰もが持株会に入って積み立てれば幸せになれるかというとそこがなかなか難しいのです。それは、日本企業、日本の経済状況に根差した理由があります。

  1. 経済的な濠の広い企業が限られる。
  2. 右肩上がりの成長を描き続けている企業が限られる。
  3. 上場した時点である程度成熟してしまっている。

この3つです。

「経済的な濠の広い企業が限られる」

 まず、他の企業で代替可能な業界は難しいです。例えば飲食業界がありますが、今伸びている企業も永続性という意味では難しく、常に新陳代謝が行われている必要があります。数多ある企業の中から自社の成長性を的確に見抜けるかがポイントになります。

 

 また、日本企業でも基礎技術に関わる企業は比較的強みがありますが、組み立てが中心だと海外も含めた競争が激化していることが多く、「その会社ならでは」という強みが薄いです。そういう意味では今強さを発揮している自動車産業も安泰ではありません。家電業界のようにならないとは限らないのです。

 

「右肩上がりの成長を描き続けている企業が限られる。」

 右肩上がりの成長を描き続けている企業が限られています。この30年近く時価総額ランキングや新卒大学生の就職人気ランキングが殆ど変わらないのはそういうことで、成熟企業ばかりが安定収益を上げているという構図になっています。

 

 挑戦することを尊重する姿勢や規制緩和が必要なのでしょう。しかし、私たち組織人の殆どは、挑戦よりも守ることに長けているほうが評価される仕組みで生きています。そう簡単にこの構図は揺るがないと思っています。

 

「上場した時点である程度成熟してしまっている。」

 従業員が自社株を買うという点では、実は上場前に最大の旨味があります。そういう意味では上場前のストックオプションは大きいです。上場した時点である程度成熟してしまっており、さらなる成長にはよほど優れた経営者、ビジネスモデルが必要になります。

 

 こうした難しさがあります。こうした点を踏まえて、ご質問を紹介します。

従業員持ち株会の強みを生かして資産を2.5倍にした

たぱぞうさん、はじめまして。

 

 いつもブログを楽しみに拝見し、勉強させていただいている40代のものです。 ひとつたぱぞうさんのご意見を伺いたく、コメントさせていただきます。

 

 私はアメリカの企業に勤めており、入社時から持株会で積立ててきました。増収増益企業ということもあり、今の株価は堅調で、現在は2.5倍、3000万ほどの資産になっています。

 

 配当も年60万ほどもらっているので、このままでもいいのかもしれませんが、あまりひとつの企業に偏っているのも怖いのでリバランスしたいと思っています。その方法について、ぜひアドバイスいただけないでしょうか。

 

 他の米国個別株は2銘柄、約70万ずつ、あとは日本株が評価額で1100万円、投資信託は350万円(外国株、先進国、日経平均のインデックスをそれぞれ機械的に積み立てていて含み益が乗ってます) 投資信託も一旦売却してETFに乗り換えようかな、などと悩んでいます。

 

 よきアドバイスいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

従業員持ち株会の集中投資をどうとらえるか

 増収増益の米国企業にお勤めということで、先に述べた強みがフルに生かされています。これからも成長が見込まれるということならば、その集中投資は吉と出ます。「いや、競争も激しいし、この辺で少々利確かな」ということでしたら分散投資をすることになります。

 

 ただし、成長性がある割に、配当金も60万ということですから利回りで2%、そもそも普通に米国株としても悪くないですね。

 

 社内にいて、その成長性に永続する力を感じるならば分散はどうでしょうか。私ならばホールドします。逆に永続性に疑問を感じるならば、いったん売却してしまい、広く米国に投資できるETFに乗り換えてしまいます。

 

 投資信託は何をお持ちか分からないのですが、似たようなベンチマークのETFに乗り換えるならば、譲渡益税のぶん、メリットは薄いように思います。全く違うベンチマーク、例えば日経TOPIXのようなものからVTIなどでしたらメリットはありますね。

 

 ただ、両方とも今は高い水準にありますから、焦らずゆっくりで良いでしょう。ざっくりとした方向性ですが、何かヒントになれば幸いです。共にがんばりましょうね。

 

関連記事です。

  ズバリ、従業員持ち株会の集中投資リスクについて書いています。多くの企業においてはそんなに有利に働かないというのが一応の結論です。勤め先の将来性に大きく左右されます。

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 こちらはストックオプションに関しての記事です。上場前だとドカーンと莫大な利益が出る可能性があります。そういう企業に勤められるということは、やりがいも含めて本当に素晴らしいことですね。

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  安易な増資をされると、従業員も含めた株主全体の利益を大きく毀損することになります。2000年代の日本企業はMSCBという既存株主の利益を大きく毀損するどうしようもない社債をよく発行していました。

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