たぱぞうの米国株投資

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世界の証券取引所ランキングトップ10

世界の証券取引所ランキング2019年

 世界中の株式の時価総額を合わせるとおよそ8000兆円を超えます。その中で最も大きいのはアメリカのニューヨーク証券取引所です。次いでNASDAQです。この2つの証券取引所はアメリカにあります。

 

 米国株が強いので、2大証券取引所も堅調に推移しています。米国外に目を向けると中国の成長ぶりが目につきます。中国は上海・深セン・香港と取引所が分散しているので規模では日本取引所にかないませんが、合算すると日本を上回ります。

 

 ヨーロッパは国境を越えた統合が行われています。ロンドン証券取引所とイタリア証券取引所、ユーロネクストとNYSEなどの関係がそうです。ロンドン証券取引所はカナダのTMXグループやドイツ証券取引所とも統合の話がありました。

 

 米国と中国、それからヨーロッパ、日本を中心として世界経済が回っていることが分かります。以下、世界の証券取引所の規模をランキング形式にして紹介していきます。

1位 ニューヨーク証券取引所(3010兆円)

 アメリカのニューヨークにある世界最大の証券取引所です。NYSEやビッグボードとも言われます。2000兆円という途方もない額を扱っています。

 

 主な企業はエクソンモービル(XOM)、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、JPモルガン(JPM)、アリババ(BABA)、ウェルズファーゴ(WFC)です。

 

 ここで挙げた企業は時価総額順です。気が付けば中国企業のアリババがニューヨーク証券取引所の時価総額4位に位置しています。このことからも分かるように、米国市場ではADRを通して世界中の企業の株式を購入することができます。

2位 NASDAQ(1090兆円)

 NASDAQの正式名称はNational Association of Securities Dealers Automated Quotationsと言います。世界最大の新興企業向けの市場です。情報通信関係の企業に強く、新興企業と言いつつも世界を代表する有名企業を多く抱えます。

 

 主な企業はApple【AAPL】、マイクロソフト【MSFT】、Amazon【AMZN】、フェイスブック【FB】、アルファベット【GOOG】です。Apple、マイクロソフト、アマゾンはNYSE最大のエクソンを上回り、全米の時価総額トップ3です。

 

 ちなみにアルファベットは2銘柄GOOGとGOOGLに分かれて上場しています。合わせるとアップルに次いで2位ということになります。

 

 このようにトップ企業においてはNYSEとNASDAQは時価総額上位を分け合う形になっています。NYダウ30種やS&P500といった有名な株式指数は、このNYSEとNASDAQ、2大証券取引所から選ばれた銘柄の集合体です。

 

 かつてはNYSE上場銘柄が3文字ティッカー、NASDAQ上場銘柄が4文字ティッカーという棲み分けがされていました。今はそこまで厳密ではないですが、名残はあります。

3位 日本取引所グループ Japan Exchange Group(570兆円)

 東京証券取引所と大阪取引所を傘下に持ちます。米国外にある取引所グループとしては最大の規模を誇ります。世界的にも有名な株価指数である日経平均と言われる日経225やTOPIXがあります。

 

 主な企業は時価総額およそ20兆円のトヨタ自動車、10兆円のドコモ、同じく10兆円のNTT、三菱UFJフィナンシャル、ソフトバンク、KDDI、JT、ゆうちょ銀行、日本郵政、三井住友フィナンシャル、キーエンス、ファーストリテイリングなどです。

 

 銀行や通信が多いのが特徴ですが、その中でも自動車製造業であるトヨタ自動車が図抜けた時価総額を誇ります。

4位 上海証券取引所 Shanghai Stock Exhange(425兆円)

 中国最大の規模を誇る証券取引所です。上証所、SSEとも言われます。上海証券総合指数が有名です。

 

 香港証券取引所と連携を深めており、上海・香港ストック・コネクトというサービスを始めています。これにより、中国本土からでも香港株を買えたり、香港経由で上海証券取引所上場の株を買うことが可能になりました。

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 中国株はA株とB株があります。A株は人民元建てです。B株は外貨建てです。上海証券取引所ではUSドル、深セン証券取引所では香港ドルが使われます。ただし、B株はそんなに多くありません。あくまでA株が本筋です。

 

 主な企業は、シノペック、エアチャイナ、青島ビールなどあります。

4位 香港証券取引所(393兆円)

 数年前まで8位でしたが、躍進中です。3年ほどで時価総額を50兆円伸ばしています。別名、港交所とも言われます。ハンセン指数が有名です。海外の投資家にとっては最も有名な中国内の取引所の1つと言って良いです。

 

 テンセント、HSBC,中国建設銀行、中国工商銀行、中国移動通信、 中国石油化工、中国石油天然気、サンズ・チャイナ、吉利汽車、 レノボ、キャセイパシフィック航空など名だたる企業が上場しています。

5位 ユーロネクスト(392兆円)

 フランスのパリ、オランダのアムステルダム、ベルギーのブリュッセル、ポルトガルのリスボンにある証券取引所を統合してできたのがユーロネクストです。ニューヨーク証券取引所とNYSEと経営統合しており、NYSEユーロネクストグループということになります。

 

 代表的な指数はフランスのCAC40、ベルギーのBEL20、ポルトガルのPSI20などの指数が有名です。特にCAC40はトタル、サノフィ、BNPパリバ、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、アクサ、ロレアル、エアバスなど名だたる名門企業が名を連ねています。

6位 ロンドン証券取引所(376兆円)

 ランクを2つ落としました。時価総額も20兆円ほど減っています。ブレグジットの影響、英国経済の低成長を反映しています。

 

 1801年設立と古い歴史を誇ります。上場企業は3000社を超えます。FTSE 100が有名な指数です。ロンドン証券取引所は2005年にはNASDAQから合併提案を受けたことがあります。しかしこれを断り、逆にイタリア証券取引所を買収しています。

 

 成熟した企業や大企業が上場するメイン市場と、新興企業が上場するAIM市場の2つがあります。

 

 主な企業はロイヤルダッチシェル、香港上海銀行(HSBC)、ユニリーバ、BP、ブリティッシュアメリカンタバコ、グラクソスミスクライン、ボーダフォン、BHPビリトン、ロイズなどがあります。

 

 イギリス由来の企業はADRで米国市場にて買うことが可能な企業が多いです。

 

7位 深セン証券取引所 (250兆円)

 略して深交所と言われます。深セン成分指数(SZSE Component Index)、深セン総合指数(SZSE Composite Index)が代表的な指数です。

 

 意外かもしれませんが、ここも時価総額を落としています。上海と香港に勢いでは押されていますね。

 

9位 TMXグループ(210兆円)

 カナダの証券取引所です。2008年にトロント証券取引所とモントリオール取引所が合併してできた取引所グループです。他にウィニペグ、カルガリー、バンクーバーに運営拠点を置きます。

 

 2011年にはロンドン証券取引所との合併計画がありましたが、流れてしまいました。

10位 ボンベイ証券取引所(205兆円)

 インド最大の証券取引所です。今後、ランクを上げていくことは間違いないでしょう。2005年8月に株式会社化された際、ムンバイ証券取引所から、名前を変えています。

 

 設立は1875年、東京証券取引所よりも長い歴史を持ちます。主な企業は、商用車に強く、タタ財閥の中核であるタタモーターズ、ITコンサルのインフォシス、ジェネリック薬品のドクター・レディースなどです。いずれも、NYSEのADRでも購入できる企業群です。

 

13位 ドイツ取引所(186兆円)

 2015年まではトップ10入りをしていました。しかし、ユーロ圏の経済の落ち込みに伴い時価総額を減らしています。トップ10では現在ないですが、入れておきます。

 

 ドイツ国内最大のフランクフルト証券取引所を抱えます。ドイツの株式指数であるDAXが有名です。

 

 シーメンス、バイエル、 SAP、BASF、 ダイムラー、アリアンツ、ドイツテレコム、アディダス、フレゼニウス、ドイツポスト、ミュンヘン再保険、 リンデ、BMW、 フォルクスワーゲンなど、伝統的に化学や機械工業に強みを持ちます。

 

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