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世界の移民大国ランキング、トップ30

世界の移民大国ランキング、トップ30

 今日は、世界の移民大国ランキング、トップ30を取り上げます。

 

 この数字は流入数ではなく人口です。つまり、すでに定住している人たちが対象です。トップ30にしたのは日本が20位後半だからです。人口問題になると必ず出てくる移民受け入れですが、日本は実は世界的にはすでに多くの外国籍の人たちを受け入れています。

 

 ただ、国力や人口の比率からすると少なめと言えるでしょう。

2015年の移民大国トップ30

 2015年時点での移民大国トップ30です。

順位 国名 2015年
1 米国 46,627,102
2 ドイツ 12,005,690
3 ロシア 11,643,276
4 サウジアラビア 10,185,945
5 イギリス 8,543,120
6 アラブ首長国連邦 8,095,126
7 カナダ 7,835,502
8 フランス 7,784,418
9 オーストラリア 6,763,663
10 スペイン 5,852,953
11 イタリア 5,788,875
12 インド 5,240,960
13 ウクライナ 4,834,898
14 タイ 3,913,258
15 パキスタン 3,628,956
16 カザフスタン 3,546,778
17 南アフリカ 3,142,511
18 ヨルダン 3,112,026
19 トルコ 2,964,916
20 クウェート 2,866,136
21 香港 2,838,665
22 イラン 2,726,420
23 シンガポール 2,543,638
24 マレーシア 2,514,243
25 スイス 2,438,702
26 コートジボワール 2,175,399
27 アルゼンチン 2,086,302
28 日本 2,043,877
29 イスラエル 2,011,727
30 レバノン 1,997,776

世界の移民人口 国別ランキング・推移 - Global Noteから転載

2019年の移民大国トップ30

  引き続いて2019年時点での移民大国トップ30です。サウジアラビアを筆頭に、GCC諸国【湾岸協力会議】の躍進が目立ちます。中東諸国の単純労働部分は多くを移民が担っています。それを裏付ける数字になっています。

 

 とはいえ、近年では失業率が上昇傾向にあり、移民から自国民主体の労働力への移行というのが意識され始めています。仕事内容による賃金格差から、急激な変容は考えにくいですが、ビザの発行などが制限され始めているのはその嚆矢と言えます。

順位 国名 2019年
1 米国 49,776,970
2 サウジアラビア 12,185,284
3 ドイツ 12,165,083
4 ロシア 11,651,509
5 イギリス 8,841,717
6 アラブ首長国連邦 8,312,524
7 フランス 7,902,783
8 カナダ 7,861,226
9 オーストラリア 7,035,560
10 スペイン 5,947,106
11 イタリア 5,907,461
12 インド 5,188,550
13 ウクライナ 4,964,293
14 トルコ 4,881,966
15 南アフリカ 4,036,696
16 カザフスタン 3,635,168
17 タイ 3,588,873
18 パキスタン 3,398,154
19 ヨルダン 3,233,553
20 クウェート 3,123,431
21 香港 2,883,051
22 マレーシア 2,703,629
23 イラン 2,699,155
24 シンガポール 2,623,404
25 スイス 2,506,394
26 日本 2,321,476
27 コートジボワール 2,197,152
28 アルゼンチン 2,164,524
29 オマーン 2,073,292
30 オランダ 2,056,520

 

アメリカとドイツ、ロシアの移民数が桁違いに多い

 アメリカはもともと移民の国です。そのため、4600万人という数は膨大ですが、驚きは薄いですね。そしてこれからも移民を最も受け入れる国でありつづけるのでしょう。その多様性こそがアメリカの強みともいえます。

 

 ちなみにアメリカの移民は近年ではヒスパニック系が多く、出生数の違いから21世紀中ごろには白人よりもヒスパニック系の人口が多くなると言われています。ワスプのイメージが政治的には強いですが、実態は変容しつつあるということです。

 

 そうなるといつかはヒスパニック系の大統領誕生ということになるかもしれません。

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 ドイツは、全人口の20%を移民が占める移民大国です。その数は1200万を超えます。反面、ゲルマン、つまりもともとのドイツ人は減少しています。その移民の中心はトルコからの流入で、移民全体のおよそ20%になります。

 

 有名人としては、サッカードイツ代表だったメスト・エジル選手がいます。エジル柄選手はトルコ移民3世ですね。

 

 流入する年代にはばらつきがあり、1990年前後にはコソボ難民を受け入れて激増しました。近年はアラブの春に伴う中東の混乱を受けて、中東からの難民が激増しました。

 

 ただし、社会的な融和が成功しているとはいいがたく、対立に発展しかねない要素もあります。テロや暴行事件の勃発はその発露と言えるでしょう。

 

 ドイツがこれだけ多くの移民や難民を受け入れているのは理由があります。第二次世界大戦で民族主義的なイデオロギーの台頭から、世界大戦という惨禍を招いたことが影響しています。第二次世界大戦後つくられた憲法で難民受け入れを義務付けているのです。難民受け入れを憲法で明記している珍しい国と言えます。

 

 ロシアは旧ソ連共和国の中央アジアからの労働者を中心に受け入れています。旧ソ連共和国諸国にとっては、ロシアでの労働環境は給与水準も含めて良いということです。ただ、ロシア人もさらに条件のよい他国へ移民をしています。

 

 イギリスやフランスも移民を多く受け入れてきました。この2国は中東などの難民受け入れもさることながら、EU域内の労働者の移入も大きいです。具体的に言うと、EUに加盟した東欧諸国からの労働者です。

 

 これによって特に労働者階級の就職で競合関係が激化するような場面が見られます。これは、イギリスのEU離脱の原因の一つになりました。

 

 フランスは比較的この東欧諸国からの移民流入が成功した国で、サルコジ元大統領もハンガリー移民2世です。

 

 ちなみに有名なサッカー選手であり監督である、ジネディーヌ・ジダン氏はアルジェリア移民2世です。旧植民地であるアルジェリアなど北アフリカからの移民との融和は、東欧からの移民との融和に比べると課題があります。

 

 これはキリスト教と移住者のイスラム教という信仰の違いが大きく影響していますが、宗教的な問題だけではないですね。根底には経済格差、教育格差が不満としてくすぶっていることがあります。

日本における在留外国人の内訳

 続いて、日本の在留外国人の内訳を見てみましょう。

2015年の日本における在留外国人の人数

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図録▽外国人数の推移(国籍別)から引用

 

 在留外国人というのは、外国籍で3か月以上の在留資格を持っている人たちのことです。

 

 大きく増えているのは、中国とベトナムです。コールセンターや都内の小売店などでも多くの人を目にするので、実感が裏付けられていると言えます。

 

 逆に大きく減っているのは韓国・朝鮮です。日本に帰化して日本国籍を取る流れとお年寄りが寿命で死去される流れからそうなっています。韓国・朝鮮籍の人が減っているというのはそういうことです。

 

 いずれにせよ、外国人労働者の数はこの20年で15万人前後から100万人近くまで増えており、この流れは労働者確保という各産業界の要請もあって、しばらくとどまりそうにありません。

 

 もし正式に人口減少対策として移民を受け入れるということになれば、この数は激増してくると思われます。

2019年の日本における在留外国人の人数

2019年の日本における在留外国人の人数

2019年の日本における在留外国人の人数

  歴史的にかかわりの深い韓国・朝鮮の人が減りつつあり、それに対して中国・フィリピン・ベトナムの人がずいぶん増えてきましたね。

 

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 個人的には人口減少に関しては非常に悲観的です。そのため保守的に経済動向を見積もっています。

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