たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

つみたてNISAのおすすめ商品ベスト3

つみたてNISA対象の金融商品は120商品超

 つみたてNISAがスタートしました。基準を設けて絞ったと言えども、多数の商品があります。投資が趣味の人にとってはその選別も楽しい作業でしょう。

 

 一方で、全く投資をしたことがない人にとっては、

 

「選択肢が多くて選べないよ」

「どういう視点で選べばよいのか分からないよ」

 

 ということになると思います。実際にすでにご質問をいくつか頂戴しておりますので、ここでインデックス投信に絞ってまとめておきたいと思います。

つみたてNISA、金融商品つみたてにあたって持っておきたい視点

 つみたてNISAは金融庁肝いりであり、すでに金融庁に対象になる連動指数が示されています。この連動指数に沿っている、あるいは準拠していないといけません。つまり、つみたてNISA対応商品は、金融庁によって事前に選別された商品だということです。

 

 そのため、基本はインデックスファンドか実績あるアクティブファンドです。大きな失敗は無いでしょうが、いくつか持っておきたい視点がありますのでここでおさらいをしておきたいと思います。

  1. 米国が投資の本流
  2. 先進国というくくりの罠
  3. 新興国をどうとらえるか
  4. 日本株への対応

 以下、簡単に触れていきます。

1「米国が投資の本流」

 まず、米国株を柱に入れている商品、ないしは米国株一本の商品が良いでしょう。理由は、世界が多極化時代を迎えていると言えども、まだまだ米国の成長力は旺盛だからです。

 

 短期では下落局面もあるでしょうが、実際に20年というスパンならばほとんど必勝と言ってよいぐらいに実績を残してきています。

 

 過去100年以上において成長を続けてきた国です。イノベーションを起こす力、法整備、株主尊重、人口動態、少なくとも他国との比較においてアメリカを投資対象から外す動機は見当たりません。

2「先進国というくくりの罠」

 ユーロ圏諸国や日本といった国々は投信・ETFでは先進国というくくりになっています。これらの国は現代社会において国際的な競争力を持つ国が多く、投資先として有望な企業もあります。

 

 しかし、一部の企業を除いて、米国株ほど自社株買いを実行していなかったり、成長力に疑義が付く企業が多いのも事実です。

 

 先進国企業ならば競争力があるのだろうと考えがちですが、株主に還元されているかどうかというのはまた別問題です。そこで、投資額の限られる「つみたてNISA」においてはあえてヨーロッパ株などを含む必要は無いと考えます。

 

 ヨーロッパは個別株で光る、そんな投資先と判断します。

3「新興国をどうとらえるか」

 新興国は経済成長という意味において魅力です。ただ、どの国も伸びるわけではなく、精選が必要です。また、法整備面においても課題山積なところがあります。

 

 国の経済成長と株価の上昇が同じ軌道になるという保証はなく、投資の本筋にはなりません。経済成長と株価上昇の相関が必ずしも高くないのです。そのため、組み込むならば、あくまでサテライト的に使うということになります。

 

 ちなみに私はこの10年近く、新興国は個別株を含んで組み込んでいません。

4「日本株への対応」

 日本株の場合は今後も日銀ETF買い入れが続く限りは安心できます。逆に日銀買い入れが無くなっていたらどうなっていたのか。今のTOPIX・日経平均は無かったでしょう。

 

 日銀買い入れが永続的と信じるならば買えますが、そうではないと思うならば考えたほうが良いということです。つまり、多分に政治的であり、恣意的な相場になっているということです。

 

 1989年のバブル崩壊までは絶好調だった日本株ですが、すでに誰もが儲かる時期をとうに超えています。そういう意味では日本株も投資の本筋にはなりません。日本株も値動きの上下を生かした、個別株が魅力の相場になっています。

 

 こうした視点をもとに、つみたてNISAをきっかけとして投資を始める人に向けて、つみたてNISAで買うべきおすすめ商品ベスト3をズバリ上げてみたいと思います。

つみたてNISAで買うべきおすすめ商品ベスト3

 前置きが長くなりました。ズバリ、つみたてNISAで買うべきおすすめ商品ベスト3を紹介します。上記の視点を持つと、ほとんどの投信が当てはまらないという意外な事実に直面します。やはりまだまだ海外投資、北米投資はマイナーなのですね。

 

 気にせず「人の行く裏に道あり花の山 」、付和雷同せずに自分を信じていきましょう。

つみたてNISA、おすすめ商品1つめ

楽天・全米株式インデックス・ファンド

 楽天・全米株式インデックス・ファンドはジェレミー・シーゲル先生もご推薦のETFである、VTIと同じベンチマークを使う投信です。というよりも、VTIを楽天さんが投信化したものです。VTIは米国上場株約4000株を買付対象とするETFで、米国の成長に便乗するならばこのETFがベストです。

 

 VTIは米国市場をまるごと対象とするETFですので、急な値動きは期待できないかと思いきや・・・。2016年初頭に買った私でもおよそ50%の値上がりをすでにしています。さすがに少々急すぎるかもしませんが。

 

 とはいえ20年間持っていれば、高い確率で上昇すると思われます。5年10年で判断せず、長期で判断したいところです。

 

 上昇しないケース。それは天変地異か世界大戦、歴史に残る恐慌が起きるケースぐらいしか想像できません。

つみたてNISA、おすすめ商品2つめ

eMAXIS Slim 米国株式【S&P500】

 こちらは著名なS&P500連動の投信です。他社に比べて信託報酬で圧倒しています。簡単に言うと安いです。このS&P500に連動するETFとVTIはパフォーマンスが近似します。ただ、著名度でいうとS&P500のほうが上です。

 

 世界最大の運用会社であるブラックロックが出しているS&P500連動のETFはIVVです。これはブラックロックの看板商品です。また、世界最大のETFはSPY、これは世界3位の運用会社であるステートストリートの看板商品です。

 

 S&P500はこうした信頼できるベンチマークであることから、こちらも最適解の1つでしょう。

つみたてNISA、おすすめ商品3つめ

 SBI・バンガード・S&P500

 3つめはSBIバンガードS&P500です。Slimと同じベンチマークを使っていますので、好みの話になってきますね。三菱系か、SBI系かということです。こちらはVOOを投資信託にしたものです。

 

 VOOとの違いは、公式ページのものがまとまっていますので、以下に引用します。

  SBI・バンガード・S&P500 バンガード・S&P500(VOO)
商品 投資信託 ETF(上場投資信託)
取引単位 100円以上1円単位 1口単位
取引価格 毎営業日1回算出される 市場価格で取引
取引通貨 米ドル(円貨決済も可能)
運用手数料 0.0938%程度 0.03%
分配金/再投資 ファンド内で再投資 受取/1口単位で再投資
つみたてNISA対象 ×

 

 

 円で買えるS&P500ということで、こちらも人気商品になっていますね。

つみたてNISAのおすすめ商品ベスト3のまとめ

  「債券系がない」「金などの商品系がない」というご指摘もあるかもしれません。しかし、月々3万3千円前後の積み立てということで、株式全力でも良いと個人的には思っています。このあたりは議論の余地はあるでしょう。

 

 いずれにしても、低信託報酬の優れた商品、米国株を含んだ商品というのが大事ですね。 

 

 

関連記事です。

  ランキング1位の楽天VTIをiDeCoで購入しようとすると、こちらの楽天証券さんでしか買えません。つみたてNISAはSBI証券・マネックス証券でも購入することができます。これも楽天証券の1つの強みになっていますね。

www.americakabu.com

  1位の楽天・全米株式インデックス・ファンドについてはこちらの記事でまとめています。早くも投資ブロガー、Twitter界隈ではかなり話題になっており、存在感を日に日に増している印象があります。

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  なぜアメリカを投資の中心に据えるのか。非常に単純ですが、先進国とは思えない成長国のようなGDPの伸び、そして移民の国の本領発揮ともいえる労働人口の増加、これらはヨーロッパ・日本には見られない特徴です。

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